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Amazon Echo が届いたぞー! と言うので開けてみた

話題のスマートスピーカー Amazon Echo が CHENGE-MAKERS 編集部に届きました! 早速、恒例の「開封の儀」を執り行い、動作を検証してみます。


Echo 3 兄弟、基本スペックを比較


スマートスピーカーに注目が集まる今、認知度において頭一つリードしている感のある「Amazon Echo」。Echo AI アシスタント「Alexa (アレクサ)」に対応しており、人間の音声コマンドを認識して実行するスマートスピーカーです。2017 11 15 日の日本発売開始以来、現時点では「招待リクエスト」を送信し、招待された人だけが購入可能となっています。要するに抽選のようなものに当たらないと買えない状態です。CHANGE-MAKERS 編集部に招待された者が出ましたので、届き次第未開封の状態にてオフィスに持参すること、と厳命し、編集部内に召集をかけました。

まずはそのスペックをおさらいしてみましょう。
日本では、基本モデルの「Echo」のほか、スマートホームハブ内蔵の「Echo Plus」、小型モデルの「Echo Dot」という 3 サイズで展開しています。

Echo 3 兄弟のスペック比較

Echo Echo Dot の違いは音質、つまり 2.5 インチ ウーファーの有無とそれによるサイズの違いだけのようです。Echo Plus のみがスマートホームハブ搭載モデルです。テレビ CM などで見る「電気をつけて」をやろうと思ったら、このEcho Plus であればこれ 1 つで、Echo Echo Dot であれば外付けのハブが必要になる場合があります。ここは要注意ポイントです。CHENGE-MAKERS 編集部の購入者は、Echo と対応 LED 電球を購入し、別売のハブ、つまり「追いハブ」が必要だと後から気づきました。


開封・・・できない!


さあ、開けちゃいましょう! ドライバーなど各種工具を準備し集まった編集部。購入者は「もう好きにして」とやさぐれています。しかし、これが我々編集部のトラディションなので仕方ありません。

いよいよ箱を開き、まずは裏返します。

 

ねじ穴はどこ。

ねじ穴がない・・・
この底面を引っぺがすのか?
スポッとケースから抜けました

初めて××した××のようにあれー? あれー? と Echo をひっくり返してねじ穴を探しましたが見つかりません。そうこうしているうちにスポッと本体がケースから抜けました。周囲はケースだったのですね。ちなみにEcho と Echo Plus は 3 色から選べます。Echo Dot は本体が 2 色ですが、別売のケースが 6 色で展開しています。
ねじは本体底面にありました。が、ここでいきなり大きな問題にぶち当たり、開封の儀がとん挫します。

ねじが合わない。

そうです。星形のねじ穴 (「トルクスねじ」) だったのです。自宅に帰ればあるんだけど・・・という者も数人いましたが、いずれにせよ今すぐは開封できなくなってしまいました。

トルクスねじのドライバーがないと開かない

 


Alexa (アレクサ) と普通に遊んでみる


しかし「じゃあまた今度」という訳にはいきません。できることをやればいい。精一杯やればよし! とウソップに励まされたチョッパーのように気持ちを切り替えて電源を入れてみます。今オレにできること。とりあえず電源コードを差し込みます。

つきました。

セットアップは 1 ~ 2 分で完了

オレンジ色のライトが点灯しましたが、まだ使えません。スマートフォンに Alexa アプリをダウンロードして、言語を選択肢、Wi-Fi に接続します。これでセットアップは完了です。恐るおそる話しかけてみます。「あ・・・アレクサ?」
青いライトと音で反応していることがわかります。声を拾っている方向だけ、ライトの色味が異なる仕様になっています。反応時に電子音が鳴るように設定はできますが、「はい?」とアレクサが返事をすることはないようです。

声を拾っている方向だけライトの色味が異なります

ところで Alexa への呼びかけは「アレクサ」です。
「OK, Google」「Hey, Siri」の「おーけー」「へい」がちょっと言いづらいんですけど (照) と感じている日本人は多いのではないでしょうか? そういう意味では「アレクサ」は呼びかけやすい方と言えるでしょう。

※ AI への呼びかけかた (ウェイクワード) 比較

Alexa: 「アレクサ」(「エコー」「アマゾン」「コンピューター」に呼びかけ変更可)

Google アシスタント: 「オーケー、グーグル」 (「ねえグーグル」も可)

Clova: 「クローバー」

Siri: 「ヘイ、シリ」

Cortana: 「コルタナさん」


漂う「寿限無寿限無」感


まずは「アレクサ、音楽かけて」です。Amazon music のおすすめのプレイリストの再生が始まったので、曲の途中で「アレクサ、これはなんていう曲?」と聞いてみました。曲名を答えたあと、再生中の曲に戻りました。
イメージしていたよりかなり音が良いです。ウーファー無しの Echo Dot ではもう少し音が軽くなってしまうかもしれません。聞こえる音だけでなく、こちらの声の聞き取りもかなり優秀です。スマートフォンの Alexa アプリでは、会話の内容がログとして残っています。これを見ると、こちらが依頼したことをアレクサができるかできないかはさておき、こちらが言ったことはほぼ間違いなく聞き取りはできているようです。

会話のログが見られる。商品やサービスのwebページへのリンクもある

次に Amazon でお買い物をしてみます。ちょうど編集部で HDMI ケーブルを買おうとしていたところでしたのでアレクサに頼んでみることにします。

編: アレクサ、Amazon でショッピング

ア: なにを注文しますか?

編: HDMI コード

ア: エイチディーエムアイコードをけんさくしたところ、アマゾンベーシックハイスピードエイチディーエムアイケーブルマイナスいってんはちメートルタイプエーオスタイプエーオスがいちばんさいしょにみつかりました。ぜいこみごうけいはごひゃくきゅうじゅうはちえんです。こうにゅうしますか?

わからない。

Amazonベーシック ハイスピード HDMIケーブル – 1.8m (タイプAオス – タイプAオス)¥598

こう文字で目にすればすんなりと分かります。同時に Alexaアプリには情報が表示されていますので目視は可能です。しかし、ところどころ微妙な発音の音声だけでずらずらとスペックを言われても、目視することに慣れている者にとっては、聞いている途中で「呪文か!」となってしまう訳です。これは盲点でした。

さらに、ほかの検索結果がこのあとに続かない。

ほかの商品との比較がしづらいため、リピートで買うなど、商品のことを知っている & 買うと決めているという場合には便利かと思います。しかし、いろいろ選びたいという場合にはわかりづらいのではという印象です。

 


アレクサに「スキル」を身につけさせよう


「円周率は?」という問いにはかなり長めに回答したアレクサ。「歌って?」という依頼にも快く答えて、オリジナルソングを歌ってくれました。同時に依頼した Siri は、はぐらかすばかりで歌ってくれませんでした。近所のラーメン屋さんも検索してくれましたし、早口言葉も上手でした。「今日はなんの日」も答えてくれます。「検索」という意味では Google アシスタント でも同じことを同時に検索してみましたが、やはり Google 強しです。しかし、これだけがしたくてスマートスピーカーを購入する人は少数派でしょう。

アレクサにできる諸々の便利なこと、それらはすべてアレクサにそのスキルを身につけてもらう (アプリをインストールしてアクティベーションする) 必要があります。

日本では現在 300 種類以上の Alexa Skill (アレクサ スキル) が利用できます。ニュース系スキルからスマートホーム・IoT 家電系スキル、交通や教育、銀行や株などの金融系スキルなど数多くのスキルが揃っています。しかし、そのラインアップは「目新しいか」というとそうでもない、というのが正直な感想です。また、1 つ 1 つスキルをダウンロードしていくのは、簡単ではありますが、それなりに時間と手間がかかります。

300 種類以上のスキルが揃う
それぞれのアプリの音声コマンドが紹介されている

アレクサはこれから大人になる


注目の「スマートホーム」機能は、スマートホーム対応家電が必要になります。蛍光灯・掃除機・リモコン辺りが有名でしょうか? 今はまだそれほど多くのスマートホーム家電が発売されている訳ではなく、あるものについても、一気にすべてを買い揃えるのでは費用がかかります。

日本語対応のスキルの内容から見ても、現時点では「新しいガジェットで遊ぶ」という段階と言ってよいかと思いますが、英語スキルは既に25,000以上あるとのこと。今後どんどん日本語版が展開し、できることが増えていくでしょう。

つまり日本のアレクサちゃんはまだ子どもで、これからどんどん「出来る女」に育っていく訳です。

数年後には住宅がすべてスマートホーム化して、昔映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」で見たように、冷凍ピザを電子レンジに入れて口頭で「解凍」と指示するだけで、1秒でホカホカのピザが出来上がり! という時代がやってくるのでしょうね。