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エイチ・エス証券株式会社(以下、エイチ・エス証券)では、インターネット取引の顧客を対象とした投資情報ツールを刷新し、株式会社トレードワークス(以下、トレードワークス)の製品である証券・FX・CXオンライントレードシステム「Trade Agent」を導入。Trade AgentはSaaS型サービスとして提供され、クラウド基盤にはIBM Bluemix Infrastructure(以下、Bluemix Infrastructure)が採用されました。


投資情報系ツールと、その稼働基盤の刷新を検討

エイチ・エス証券は、「お客様を大切にし、お客様から信頼され、社会に貢献できる会社を目指す」という理念を掲げながら質の高いサービスを提供する総合証券会社です。エイチ・エス証券 執行役員 業務部長 岡和田 裕治氏は、同社のビジネス概要について以下のように説明します。

岡和田氏: エイチ・エス証券は、営業店取引、コールセンター取引、インターネット取引のチャネルに加え、これら3つのチャネルすべてで取引が可能なオールアクセスというチャネルも用意することでお客様の利便性を追求しています。そして取扱商品としては国内の株式はもちろんのこと、海外の株式、債券にも力を入れています

金融業界にFinTechの大きな波が押し寄せる今、証券会社のビジネスにもITシステムは欠かすことのできないものになっています。エイチ・エス証券では共同利用型ASPサービスを活用しながらシステム運用をしていますが、他社との差別化を図るものの1つとしてモバイルツールの「スマ株」を提供しています。エイチ・エス証券 業務部 部長 兼 システム課長 十文字 一智氏はこのように語ります。

十文字氏: モバイルといえばエイチ・エス証券というほど、モバイルを活用したサービス提供には力を入れてきました

スマ株は外出先でも簡単に株式の取引ができるエイチ・エス証券オリジナルのスマートフォン向けアプリです。同社ではインターネット取引チャネルのツール開発をこのスマ株を主軸に展開し、PC向けの「スマ株 for PC」、タブレット向けの「スマ株 for Tablet」なども提供。併せて、顧客への情報提供ツールとして金融系の情報ベンダーが提供するサービスも活用していましたが、これらのサービスはあらかじめ用意されたアプリケーションをそのまま活用する形だったのでカスタマイズができない上、取引系のツールとの連動にも制約がありました。さらに利用コストがかさむこともネックになっていました。
このような投資情報ツールに関する課題を解決するため、エイチ・エス証券ではツールの刷新についての本格的な検討を開始したのです。


選ばれた「Trade Agent」「Bluemix Infrastructure」の評価ポイントは

複数のベンダーから提案を受け、比較検討の結果、Trade Agentの採用が決定。Trade Agentについて、トレードワークス サービスエンジニアリング部 スペシャリストグループ 取締役統括本部長 徳島 直哉氏は説明します。

徳島氏: Trade Agentには大きな2つの特長があります。1つは独自開発のプラットフォームを利用することで証券サービスの特徴である高トラフィック、高信頼性などに対応した優れたパフォーマンスを発揮できるという点です。もう1つの特長は、オープンなイノベーションを実現できるという点になります。株価、ニュース、株主優待、四季報などさまざまな情報ソースから必要なもののみを選択してクラウド上の投資情報系基盤に取り込むことができ、画面のレイアウトも使いやすいようにカスタマイズ可能です。

このTrade Agentの運用基盤には、IBM Bluemix Infrastructureの採用が決定。評価ポイントについてトレードワークス システム開発部 クラウドサービス 基盤技術チーフエンジニア 二宮 慎氏は次のように説明します。

二宮氏: 株式のデータ配信は秒単位で投資成績に影響を与えるものなので、インフラが安定したパフォーマンスを発揮できることが重要になります。Bluemix Infrastructureはベアメタルサーバー(物理サーバー)を活用できるので、ほかのユーザーから影響を受けることなく安定したパフォーマンスが維持されるという点に着目しました。

また、膨大な量の株価データを数千、数万人の投資家様に遅滞なく配信する必要があるため最終的な広域配信システムの強化も必要ですが、それ以前に投資情報収集システムが稼働する当社のシステムとクラウド環境を結ぶネットワークがボトルネックにならないことが求められます。Bluemix Infrastructureであれば、Direct Link Colocationで接続することにより構内配線と同等に帯域保証できるため、低遅延で通信することが可能です。

▼ 投資情報収集システムとIBM Bluemix Infrastructureの環境をDirect Link Colocationで接続 (IBM事例資料より引用)。
Direct Linc Colocationとは: 企業とクラウドをセキュアな専用IPネットワークでダイレクトに接続するDirect Linkを同一施設内で行うサービス


何のためのシステム改善・誰のためのFinTechなのか ― IT活用の「本来の目的」

このようにBluemix Infrastructure環境のTrade Agent上に投資情報系基盤を構築し、そこから新たに開発された「スマ株」「HS Trader II」「HS Trader Premium II」の3種類のツールに情報を提供するという新しい仕組みが開発されました。より操作性に優れた使いやすいツールに生まれ変わったスマ株はリリース以来高評価を得ているとのこと。新しいツールを生かして、エイチ・エス証券は新しい顧客を開拓することを目指しています。最後に岡和田氏はこれらの新しいツールをいかに顧客の満足度に反映できるかが重要だと強調します。

岡和田氏: 今回のリニューアルで情報量も機能もより充実したのですが、それらが本当にお客様の役に立っているかという観点では不明な部分もあります。つまり、豊富な機能やFinTechなどの新しい技術の利便性を的確にお客様にお伝えし、実感していただけるかが重要だということです。そうした部分をしっかりとフォローすることで本当にお客様に満足していただけるサービスの提供を目指していきたいと考えています

システムを機能的にすること自体が目的ではなく、顧客満足が本来の目的であるという岡和田氏。「お客様を大切にし、お客様から信頼され、社会に貢献できる会社を目指す」というエイチ・エス証券の経営理念を実現するための先端技術の活用と言えるでしょう。


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