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4/27-28に開催されたIBM Watson Summit 2017より、『Watson に学習させる膨大な非構造化データを格納するObject Storageの概念とは』セッションをレポートします。

注目が集まるObject Storage


登壇したのは日本IBM Cloud事業本部 ICOS Japan Sales Leadの田中克哉氏。急激に増大する非構造化データの現状、それを格納する各社のObject Storage、さらにはデータの活用法などについてのスピーチが行われました。

▼ 日本IBM Cloud事業本部 田中克哉氏


田中氏: 「Object StorageとはObjectの容れ物。Objectにはさまざまなファイルが含まれています。メールのファイル、WordやExcelのファイル、画像データや音声データですとか、さらにはゲノムデータ、Webページそのもの、VMwareのイメージファイル、バックアップファイル、Logファイルなど。Object Storageは数字や文字ではない非構造化データといわれるものを格納するために特化したストレージです」

Object Storageはディレクトリ(階層)で管理するストレージとは異なり、データのサイズや数量に制限がないため、さまざまな種類の大容量データの保存に適しています。クラウド型のObject Storageは、Amazon S3の登場によってその存在が一気に認識されました。

▼ コンテンツの高解像度化、大容量化によって、ペタ<エクサ<ゼタバイト級ストレージへ


ファイルが「大きすぎ、多すぎ、複雑すぎ」の例として、静止画、動画、医療データの説明がありました。たとえば1人の癌患者さんのゲノムデータは1TB。100万人の症例だと、1EB(エクサバイト)になる計算です。

▼ 米EMC、IDC共同調査によると2020年における全世界のデジタルデータ量は44ZB(ゼタバイト)。その80%が非構造化データ


ICOS vs. Amazon S3


非構造化データが爆発的に膨張する今は、どうしよう、とりあえずObject Storageに格納しておこうといった状態かもしれませんが、「さまざまな種類のデータは、いわば手つかずのマーケット。IBM Watsonで分析し、新しい価値を創造していきませんか?」というのが田中氏の主張です。

IBM Cloud Object Storage(略称ICOS)は2015年、Cleversafeから名称が変更になったストレージ製品。異なる地域に分散配置したグリッドストレージにデータをスライスして、重複させながら拡散保存。ストレージはエクサ・ゼタバイト級までノンストップで拡張。また、このアーキテクチャーによっていくつかのグリッドがダメになっても完全な形で復元できるという特長を有しています。

▼ ICOSの基本アーキテクチャー|12/7/8 IDA(Information Dispersed Algorithm)の場合。リードソロモン・コーディングによって7分割されたデータに5つのイレージャーコードを付加(RAIDは不要)し、合計12に分割。組み合わせ任意の7つ以上のスライスが残っていればデータの復元が可能。8つ以上のスライスが残っていればデータの書き込みが可能。3箇所にまたがったデータセンターの1つに何かあっても安心。およそ130億年(12,975,083,629年)に1回しか壊れない計算だ

▼ 暗号化→スライス→分散配置するICOSのSecureSlice技術。セキュリティと可用性を高いレベルで提供


セキュリティ重視の「Cross Region」方式


ICOSには「Cross Region」と「Regional」という2つの分散配置があります。この地域をまたがって分散する方式に別料金は必要ありません。

「Cross Region」は地域や国をまたがった複数データセンターに保管。高可用性を実現します。つまりAWS S3やAzure Blob Storageに起きたような傷害が発生しても、サービスが停止しません。データは常に利用可能、確実にアクセスできます。

◆ICOSの「Cross Region」
・アジアパシフィック|東京・ソウル・香港
・アメリカ|サンノゼ・ダラス・ワシントンDC
・ヨーロッパ|フランクフルト・アムステルダム・ロンドン(EU離脱の場合ミラノ)

▼ ICOSの「Cross Region」(右)。アメリカの場合、サンノゼ・ダラス・ワシントンDCに自動的に分散配置。AWS S3(左)のように自らレプリケーションする必要はありません


AWS S3は対処策としてリージョンをまたがったレプリケーションを提供しますが、セットアップと保守をしなければならず、さらに費用も発生します。
また、ICOSの「Regional」は同一地域の複数データセンターにデータを保管するもの。同一地域なので低レイテンシーが売りものです。

▼ IBMと、AWS、MS、Google各社サービスとの比較。IBMに優位性あり


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IBM Watson Summit 2017で同時開催されたSolutions EXPOでの『ゼタバイトレベルまでシームレスなスケールを実現するIBM Cloud Object Storage』のレポートも後日公開。ICOSのサービス体系や利用方法などについてご紹介します。

評価利用のご案内:
1年間有効な無料枠をご提供。2017年6月末までにお申し込みください。
・プロモーションコード「COSFREE」を入力
・最大 25 GB/月、最大 20,000 GET 要求/月、最大 2,000 PUT 要求/月の無料枠
・無料枠分には月次計算書に対して当該サービスと同額のクレジットが適用されます

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