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4/27-28に開催されたIBM Watson Summit 2017より、IBM Bluemixを活用したFinTechの取り組みを紹介する広島銀行のセッション、「広島銀行におけるBluemix導入意図と今後の活用展望 - 地方銀行に専用クラウド環境が必要か」をレポートします。

▼ 広島銀行の人気キャラクター「ひろくん」がひろぎんアプリを紹介しています


「みなさん、このセッションと同じ枠で『「超」整理法』の野口 悠紀雄さんのセッションがあるってご存知ですか? 私ならゼッタイそっちを聞きに行きますけど・・・(笑) よくこちらにお越しいただきました」と、和やかな雰囲気で始まった広島銀行のセッション。大江氏はそうおっしゃいますが、会場は満席です。

2016年11月に、スマホ・アプリ、Webサービス開発/実装用のクラウド基盤として、地方銀行初の「Bluemix Dedicated」導入を発表した広島銀行。導入の経緯や、なぜIBM Bluemixを選択したか、そしてこれまでで気づいた課題や今後の展望を紹介しました。

株式会社広島銀行
総合企画部 新事業開発推進室
担当課長代理 大江 拓真 氏

▼ 率直でユーモアあふれるセッションを行う大江氏


明治11年創業、従業員数3,478名の広島銀行。この広島銀行が、新事業・FinTech戦略の実効性を担保するための重要な基盤のひとつとしてIBM Bluemix Dedicatedを導入。IBM Bluemix Dedicated上に日本情報通信株式会社が構築・提供するNI+C Cloud BMD を採用しました。

IBM Bluemix DedicatedとNI+C Cloud BMDとは?


広島銀行が導入したBluemix Dedicatedは、webサービス・スマホアプリを開発、管理、実装するためのPaaS型クラウドソリューションです。

「私が考えますBluemixの特徴は大きく2つございます」と大江氏。
まず1つ目は、「豊富なAPI、サービス、開発環境が提供されている」。
WatsonをはじめとするIBM製品やサードパーティーの、約140種類におよぶ様々なAPIやサービス、これらが利用可能ということ。さらに豊富な開発環境、たとえば言語ですとかツールが実装されているので、最新のテクノロジーを利用したアプリなどがすぐに開発できるという点が魅力です。

「世界レベルのクラウドサービスといえば、AWSですとかAzureですとか、シェアこそ遅れを取っていますけれども、(Bluemixは) ”規模より価値” とした機能重視の戦略をとっていらっしゃるところも、我々にフィットしていたと考えます」

▼ ユーザー目線でのメリット・デメリットを解説


大江氏: 2つ目は、Bluemixには目的や用途に応じた3つの形態があり、その中に金融機関としては最大かつ絶対の条件である「セキュアな環境」が確保されているという点です。

パブリッククラウドのIBM Bluemix、専用クラウドであるIBM Bluemix Dedicated、そしてオンプレミスのIBM Bluemix Localとある中で、導入したDedicatedの特徴のひとつとして世界中のデータセンターから東京データセンターを選択できる点が挙げられます。金融機関の規制の観点からも、国内のデータセンターに専用環境を確保し銀行の基幹システムとセキュアな環境で接続することが必要でした。
機能としてはパブリックがBluemixの全機能を使えます。DedicatedとLocalは個別の開発環境に依存しますが、原則パブリックのサービスはAPIとして利用可能です。
このDedicated上に、各企業やコンソーシアムがそれぞれ独自の専用基盤を確保して、アプリを開発・実装しています。そういった専用基盤のひとつに、日本情報通信株式会社が地銀向けの共同サービスとして開発したNI+C Cloud BMDというサービスがあります。


導入の背景と狙い


新たなビジネスモデル(新事業)の創出と低コストで迅速なアプリ開発の実現、API公開による新たなパートナーとの関係創出を目的として2016年8月に新事業開発推進室を新設。当時、ポータルアプリ「ひろぎんアプリ」を2016年下期頃にリリースする予定であった広島銀行。
そういった背景があった中で、今後の展開も考慮しながら他社製品との比較検討した結果、IBM Bluemix DedicatedとNI+C Cloud BMDを採用。その最大の理由は、「柔軟性と拡張性に優れていた」と大江氏は説明します。

世界中のBluemix Public基盤上に構築された140以上に及ぶ各種APIサービス、開発環境が提供されているため、迅速なアプリ開発が低コストで実現可能になると判断。また、API公開による新たなパートナーとの関係創出、他行・他社とのAPI共有および協力会社との協業による地域創生も見据えています。


「この際、正直に語ろう!」半年使ってみての所感


ひろぎんアプリの開発・実装基板として活用を推進し、AIによる融資審査高度化などの計画もあるという広島銀行。プロジェクトの責任者として、大江氏が実際に導入してみて半年の所感を率直に語りました。

「まず、優位点はほかのPaaSと比べて自由なアプリ開発が可能など、柔軟性が高いということ。便利なランタイムやAPIが豊富であるという点です。一方で改善点としては、Publicで実装され散る機能がすべて実装されているわけではないという点でしょうか。また、今後は地銀向けBluemixコンソーシアムを活性化し、参加行を増やしたいとも考えています。」

▼ 今はスタート地点、これから活用の幅がどんどん広がっていくとのこと


広島銀行が出した答えと挑戦


大江氏: 「地方銀行に専用クラウド環境が必要か、とタイトルを付けました。少なくともメガバンクにとっては必要だろうけれど、地銀にとって本当に必要なのか? これは各行の FinTech戦略次第であり、正解はない、と言わざるを得ません。」

ただし、広島銀行はFinTech戦略を5年後、10年後の銀行存続にかかわる経営戦略と同義と捉えています。「我々はチャレンジするために導入しました。当行の5年後を決める重要なキーファクターが、IBM Bluemixです。」と熱く語る大江氏。
これまでメリットとして多く謳われてきた「コスト削減」や「プロダクティビティの向上」というだけではない、「新しいことへの挑戦」のためにBluemixを活用するのだという、広島銀行の信念と明確なビジョンを持ちながら前進していく姿勢が伝わったセッションでした。


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