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携帯電話等の電波がペースメーカーなどの医療機器に影響を与える可能性は極めて低いということが判明している昨今ですが、鉄道会社においてはこの事実に対してどのような周知を行っているのでしょうか。また、公共の場におけるマナーに変化はあるのでしょうか。


全国で広がりをみせた規制緩和の動き

前編でもご紹介しました通り、総務省では年に1度、電波がペースメーカー等の体に埋め込むタイプの医療機器にどのような影響を及ぼすかの調査を行っています。その結果に基づき、毎年「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」を発表しています。携帯電話業界における世代交代が完全に終了したことを受けて、2013年の総務省による調査報告では、誤作動が起こらない携帯電話と医療機器との距離は22㎝から15㎝に改められました。

これを受けて京阪電車では2013年3月、「優先席付近では混雑時のみ電源を切るように」という告知に変更されました。また京阪電車を皮切りに、翌2014年には関西の25の鉄道会社、さらに翌年の2015年には関東や東北、甲信越地方の36の鉄道会社でも動きがありました。こちらでは、「優先席付近では混雑時には電源を切ること」また、「それ以外の場所ではマナーモードに設定の上、通話は控えること」をアナウンスしています。
<参考・参照元>
各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針【平成25年度】(PDF)
優先席付近における携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します(PDF)

安全性が確認されても課題は残る

先述の通り、優先席付近をめぐる携帯電話マナーの周知の仕方には変化が見られていて、通話等以外は全体的に緩和に向かっている状況のようです。ただ、課題はまだ残っているようです。

まだまだペースメーカーを装着している方の中には、携帯電話やスマートフォンの電波によってペースメーカーに異常が起こると考えている方が少なくありません。安全性が100%保証されているわけではありませんし、ペースメーカーを装着している方にとっては命に関わる重大な問題であるため、すぐには受け入れられないというのも当然のことと言えるでしょう。
また、足並みを揃えて対応にあたった関西の鉄道会社と比べると、関東ではその対応にバラつきがありました。これは関西と関東の電車内の混雑状況に差異があることが理由に挙げられます。通勤時間帯に乗車率100%越えの車両も多々ある関東では、「やはりどうしても満員電車に乗るのが怖い」というペースメーカー使用者からの意見も挙がっているため、全ての鉄道会社が一様の対応をすることは難しいのでしょう。

しかし、鉄道会社によって守るべきマナーが異なるというのは電車を利用する人々にとっては混乱をまねきかねません。やはり将来的には統一していくことが望ましいでしょう。ペースメーカーそのものや携帯電話の技術向上により、電波の影響が完全にゼロになる時代もそう遠くはないのかもしれませんが、やはりお互いに気持ちよく公共の場所を利用できるよう、スマートフォンの画面ばかりを見るのではなく、時々は優先席付近や車内に貼られているポスターに目を向けてみることが大切かと思います。「混雑時には電源をオフ」というマナーには改めて注意するようにすると良いでしょう。
時代と共にあらゆるマナーが変わりつつある昨今ですが、柔軟に対応していきたいところですね。

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優先席付近の携帯電話の使用はお控え…なくても良くなった?(前編)