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「IoTを制する者は、世界を制する」、そんなフレーズを度々耳にする昨今は、まさしく“大IoT時代”とも言うべき様相を呈しています。象徴的なのは、IoTプラットフォームの多さです。大手電機メーカーからシステムインテグレーターまで、あらゆる企業がIoTプラットフォームをリリースし、影響力を高めようとしています。しばらくは、この百花繚乱の状態が続きそうです。


IoTプラットフォームでWin-Winの関係に

当サイトでも度々登場しますが、IoTとは「Internet of Things」(モノのインターネット)の意味。あらゆるモノがインターネットとつながった社会環境のことを言います。ただ、当然ながらネット環境にログインするためには、モノ(デバイス)にシステムが組み込まれていなければなりません。このシステムを一から構築すると膨大な開発費が必要になるわけですが、その課題を解決してくれるのがIoTプラットフォームです。

IoTプラットフォームのおかげで、中堅中小企業からベンチャー企業、さらには個人でもIoTデバイスを開発できる可能性が広がりました。プラットフォームの利用者が増えれば、それだけ開発した企業の影響力も高まります。こういった状況はまさにWin-Winの関係といえますが、結果として大量のIoTプラットフォームがひしめき合う状態になっています。

百花繚乱のIoTプラットフォーム

Amazon「AWS IoT」、Intel「Joule」、NEC「NEC the WISE IoT Platform」、さくらインターネット「さくらのIoT Platform」など、当サイトではIoTプラットフォームの情報についても度々紹介してまいりました。
その後もこの勢いは留まることなく、次々に新しいIoTプラットフォームが登場しています。例えば、SAP「SAP HANA Cloud Platform」、シーメンス「Sinalytics」、GE「Predix」、日立製作所「Lumada」、富士通「FUJITSU Cloud IoT Platform」、オムロン「産業用PCプラットフォーム(IPC)」、インフォコーパス「SensorCorpus」などです。

加えて、Microsoft「Microsoft Azure」、IBM「IBM Bluemix」「Watson IoT Platform」、Oracle「Oracle Cloud」なども、クラウドコンピューティングや人工知能にまで領域を広げたIoTプラットフォームという認識で見ることができます。

「ユビキタス」の二の舞にならないか懸念も

「IoTを制する者は、世界を制する」という心意気は理解できるのですが、それにしてもIoTプラットフォームに関しては乱立し過ぎのような印象があります。IoTが注目を集めるワードであることも、この状況に拍車をかけています。しかし、ITの世界にありがちですが、一旦熱が冷めると急に死語になってしまうものが多数あります。代表的なものは「ユビキタス」でしょう。

このユビキタスという言葉、「コンピュータがいたる所に存在し、いつでも使える状態」という意味を持っていて、実はIoTの概念とほぼ同じです。90年代後半から2000年代前半に流行りました。今のIoTブームは、かつてのユビキタスブームに酷似しているため、ブームに乗っかって研究開発を行ったものの空振りに終わる、というユビキタスの二の舞になる懸念もあるようです。実際にそういった企業も出てくるでしょう。

標準化に向けた合従連衡

ビデオ、DVD、USB、外部メモリなど、いつの時代でも新技術には複数の規格が乱立し、やがて淘汰されてまとまっていくという流れがありました。IoTもまさに、そうした流れの真っ只中にあるといえます。当然、IoTがさらに普及していくためには、標準化が重要であることは多くの企業や識者が認識しています。そのため、標準化団体が設立され、技術交流も進められています。

ところが、この標準化団体も実は乱立状態にあり、その全貌はとても把握できない程になっています。例えば、産業分野ではGEを中心とした150社以上が参加した「Industrial Internet Consortium」、また、欧州、米国、アジアから200以上の企業が参加して強力に標準化を進めている「oneM2M」などが強力な勢力図を作り、標準化に乗り出しています。
「Thread Group」はGoogle傘下のNest Labs社らが設立し、800社以上が参加。主にスマートホーム分野がメインです。

最近動きが活発なのは、「Open Connectivity Foundation(OCF)」。2016年12月、新たにハイアールグループ、LGエレクトロニクスなど、勢いのある中国・韓国企業なども含めた68社が加わり、会員企業総数が300社以上に増加しました。OCFは、その他の有力団体とも戦略的な連携を行い、標準化に向けた舵取りを積極的に行っています。

こうした動きに日本企業はそれぞれどう関わっていくのか。その動き次第で、IoTビジネスは大きく左右されるといっても過言ではありません。