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2016年5月6日〜8日、フィンランド、ヘルシンキ発の国際ハッカソン「Junction Asia」(Produced by Slush Asia)が東京・天王洲アイルの寺田倉庫にて開催。エアトラベル、ホームエクスペリエンス、ロボットという3つのハッカソン・トラックに、33カ国から300人以上もの人々が参加し、約40の新しいアプリケーションを創造しました。


3日間で未来を創ろう! 昼は明るい陽ざしの寺田倉庫

「近未来、ロボットが人間を管理する」

ある有名なスポーツジムでは、トレーナーが顧客につきっきりで指導し、目覚ましい結果をあげていますが、もしかしてロボットがパーソナル・トレーナーの代わりを務めることができないか? と考えたのが、最優秀賞およびロボット・トラック賞を受賞した「Pepazap」です。
人間の筋肉の状態をKinectが認識し、下の写真のようにスクワットの膝の曲げ方が甘いと「BAD」を表示するなど、Pepperが人間を厳しく楽しく激励する筋トレ・プログラムです。PEPAZAPは、筋肉トレーニングのほか、ダイエットや睡眠に関するアドバイスも有効だと提案しています。


最優秀賞およびロボット・トラック(ソフトバンクグループ)賞は「Pepazap」。SLUSH ASIA(5/14)にも登壇する


「自宅のさまざまな機器を、IoTで一元管理」

新たなホームユーザー体験を創りだすホームエクスペリエンス・トラックは、「WALLY」が受賞。家庭にはさまざまな機器がありますが、すべてをスマートフォンなどで集中管理することはできませんし、できたとしても非常に費用がかかります。デバイスのハブとして理想的な場所は、リビングの壁(=WALL)です。ここが、家のオペレーション・センターのような役割を果たすというのが「WALLY」の主張です。
マウスのように単純で安価な赤外線LED、XBeeなどを使えば、簡単にワイヤレスのネットワークを組むことができ、家中のデバイスを一元管理することが可能になるといいます。ローテクを駆使する、この発想には少し驚かされました。



ホームエクスペリエンス・トラック(NEC Lenovo Intel)賞は「WALLY」

「数10分のムダもない、究極の旅へでかけよう」

急に予定がキャンセルになって時間が空いた。そんなとき、制限時間を入力するだけで、究極の旅行スケジュールを提供してくれるのが「XTRIP」というアプリです。15時間なら、香港の素晴らしい夜景を眺めながらサングリアを飲んで……。明日の朝には時間どおりにオフィスにご出勤……。
そんなパーフェクトな予定を実行するために交通機関、ホテル、レストランの予約などをアプリが自動で行い、SNSを通してあなたの旅行経験の共有までもやってのけるのが「XTRIP」。
時間を無駄にしてしまうことが大好きな人にとっては不要ですが、ほとんどの人はあったら絶対に使いたくなる、ツアーコンダクターアプリです。

XTRIPの開発にはIBM Bluemixを採用

3人編成のTeamのうち、開発はNASAハッカソンにも出場していた「あまのがわぎんが」さんが担当。あの時以来、二度目のBluemixだそうです。今回もNode-REDを使って、プログラミング作業なしでの開発です。


そして「XTRIP」は、エアトラベル・トラック(JAL)賞を受賞。Junction Helsinkiへのマイレージが贈呈されました。

「募金を訴え、メッセージも送り届ける」

Pepperが募金の意義を訴えかけ、被災地への義援金、NPO・NGOへの支援金などを集めます。また、それだけではなく、励ましのメッセージを受け取り、YouTubeにすぐにアップロードします。最後はIBM賞を受賞したチームfLying DiSHをご紹介。「AId」というアプリケーションはAI(人工知能)を使ったDonation(寄付)からネーミングされました。
Pepperをどういう立ち位置に置くか。Pepperの才能をどう生かすか。「Junction Asia」では通訳する、クイズをだす、踊るなど、さまざまなプレゼンテーションが行われました。「AId」は地味な存在でしたが、約20万円という初期費用を支払う意義があるのか? まで熟考されていることに評価が集まったようです。


クラウド上にアプリケーションを構築。Bluemixは「AId」の開発のメインとなっています。また、このBluemixと、データベースの専門知識がなくても大量のデータを簡単に扱える「IBM Cloudant」を連携させることによって、「AId」は、募金、メッセージのみならず、被災ペットを救う活動にも貢献しようと考えています。


IBM賞を受賞した「AId」。SoftLayer、Bluemixの1年分利用権やIBM BlueHub、IBM Smart Campといったスタートアップ向けプログラムをはじめ、LEAP MOTION、SONY MESH、ドローン、Fitbitなど多数の商品を獲得です。
実は、fLying DiSH はNASAハッカソンでも優秀賞を受賞しており、めざましい躍進が続いています。

IBM賞はチームfLying DiSHの「AId」。システムの主役はPepperとIBM Bluemix

ハッカソンで存在感を増すBluemix

「Junction Asia」では、各スポンサー企業が提供した様々なガジェットが活用されましたが、参加者の豊かな発想をスピーディに、簡単にカタチにできるBluemixはファイナリストとなった「AId」「XTRIP」など、多数の新たなアプリケーション開発に用いられていました。

国境、言語、職業、年代を超え、さまざまな人やロボットやマシンが夜を徹してアイデアを競った「Junction Asia」。天王洲アイルの寺田倉庫というロケーションもなかなか刺激的で、新しい交流もたくさん生まれました。
4組のファイナリストは、「Slush Asia 2016」(5/14幕張メッセ)にも登壇し、多くの来場者に熱いプレゼンテーションを行いました。こちらのレポートも近日公開いたしますので、ご期待ください。