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Thoughts on Cloud翻訳シリーズが新シリーズとして始まります。その第一弾は、天気予報とコグニティブ・コンピューティングを用いて、損保ビジネスを変革して行こうとする試みの紹介です。如何に文明が発達しようとも、どうしても避けられないものに自然災害がありますが、予測と対応により被害を最小限に抑えることが可能です。そのための、コグニティブ・コンピューティングの活用方法を探る、とても興味深い記事です。
訳:Agile Cat

By Pallavi A. Mahajan / March 31, 2016
原文(英語)

天気予報とは、科学的な根拠に基づき、変化していく気象を予測するものであり、実用的な洞察を得るために、大量のデータを活用する、完璧な事例にもなります。

それは、自然災害が引き起こす被害に対応していく必要のある損保会社にとって、重要な意味を持ちます。もし、損保会社が、起こり得る自然災害に関して、先回りして詳細に予測できるなら、人々を最悪の事態から回避させ、また、損傷からの素早い回復も期待できるのかもしれません。つまり、気象データを活用することで、損保会社は警告や判断を発信することが可能となり、また、事前にリスクを把握 して避難するための素早い判断を、顧客に促していけるのです。

IBMが買収したThe Weather Companyは、グローバル・レベルで最も信頼を得ている企業です。なぜなら、顧客のために気象データを収集するという点で、比類のない能力を有しているからです。IBMは、SoftLayerBluemixというプラットフォーム上で、それらのデータを分析するための専門知識を掘り下げ、グローバルにリーチしていくために、スケーラブルなソリューションを提供しています。

このソリューションを実現するためには、毎日のようにThe Weather Companyが生成している、20テラ・バイトものデータを、活用していくことになります。ちなみに、それらのデータは、15分ごとに生成される22億のロケーションに対応したマップと、260億件にものぼる日々の天候予測により構成されています。つまり、The Weather Companyは、分刻みから数ヶ月先までの期間において、場所と気象をベースにした予測を可能にしていくために、他社の追随を許さない情報を処理しているのです。

IBM Weather Alerts for Insuranceは、ハードウェアやソフトウェアの購入を顧客に要求することなく、それらのデータを活用しもらうための、クラウド・ベースのサービスのことです。そして、以下に示すような方式により、損保会社を支援しています。

  • 顧客のエンゲージメントを再構築する
損保会社は、被災が予測されるエリアの顧客に対して、荒れ狂う天候が被害や損害をもたらす前に、適切なアラートを送信することができます。50% の顧客が、アラートを受け取り、何らかの行動を起こします。フォローアップのメッセージを配信することで顧客に喚起を促し、その後の事象についてアラートを送り続けます。それにより、顧客がメッセージを発したときに、彼らの要求などを聴くことが可能になります。いくつかのメッセージの中には、新たなアラートや、行動を起こした結果などを、組み込んでいく必要があるでしょう。そうすることで、顧客のエンゲージメントを高め、求心力を維持していきます。 

  • 不正な請求を許さない
損保会社は、顧客が提出する損害情報と、気象データをマージすることで、不正な請求を見分けることが可能となります。それぞれの損害請求と、被災エリアとの整合性を取ることで、二重のチェックが実現されていきます。

  • パーソナライズを提供する
天候は、人々が自動車を運転する際にも影響を与えます。つまり、気象データを用いることで、ドライバーを事故から回避させることが可能となります。具体的に言うと、損保会社はリアルタイムにアラートを配信し、適切に対応するドラーバーにディスカウントを提供できるのです。さらに言うなら、ドライバーをスターバックスに引き止め、雷雨をやり過ごすための、クーポンを発行することも可能です。

  • リスクを分析する
竜巻のような現象は、百万ドルもの損害請求をもたらすこともあり、また、24時間対応のコールセンターを、人海戦術で運営するような事態も引き起こします。事前の計画を立てずにいると、損保会社における財務的な影響が、正確に把握できなくなります。

これから二週間後の天気予報を利用することで、損害請求の範囲という観点で、リスクを検証することが可能です。つまり、損保会社は、気象データを用いることで、将来における損害請求を予測し、リスクのポートフォリオを決定できるのです。それにより、悪天候がもたらす影響を、地域ごとに定量化するという作業が促進されます。正確な予測データを用いる損保会社は、自社の財務ポリシーを適切に設定し、将来におけるシナリオ・プランニングを、自信をもって推進していけるのです。




Thoughts on Cloudとは?
Thoughts on Cloudは、クラウド・コミュニティに対して分析や洞察を提供する、とても重要なニュース・ソースです。テクノロジーとビジネスの分野において活躍する、グローバルにおける大手出版社の協力と、思想的なリーダーおよび業界のエキスパートの助言を得て、IBMが発行するものです。ご意見やご要望がありましたら、AmeliaRoss(amelia.ross(at)us.ibm.com)まで、お知らせください。