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「SecondLife」(セカンドライフ)という仮想空間を舞台にしたオンラインゲームをご存知ですか? 日本でも2006年頃、その可能性の巨大さに人々は注目し、その波を感じたマスコミが過熱報道した結果、短いながらもブームが到来しました。

今やオワコンの代名詞的存在ですが、「ヴァーチャル・リアリティ」(VR)の技術進歩が注目されているだけに、ここでSecondLifeに再注目してみることは重要かもしれません。

「SecondLife」とは何か?

2003年、アメリカのリンデンラボ社が、仮想空間を舞台にした「SecondLife」というオンラインゲームをスタートさせました。オンラインゲームといっても、決まった目的(クエスト)やシナリオがあるわけではないところが斬新でした。「目的は自分で作る」のが目的だったのです。自分の分身であるアバターを使い、仮想空間にある町で買い物をしたり、楽器を持ってライブをしたり、自分で店をオープンして物を販売したり、友人を作って交流したり、とにかくすべてが自由。未成年が入れない「夜の街」までありますし、ユーザー同士で結婚もできます。その自由さは、まるで「現実社会」のよう。そう、まさに「SecondLife」(第二の人生)を作れてしまう画期的なものだったのです。

現実社会と同じように、ビジネスまでできてしまいます。なんと分譲された土地を購入することもできるのです。そして、その土地に家やビルを建て、内装を整え、友達を招いてチャットする、そんなことまでできちゃいます。

さらに、大きな特徴のひとつがリアルマネートレーディング(RMT)を公認していること。つまり、空間内で流通している「リンデンドル」を実際の米ドルに変換できるのです。日本の場合、ほとんどのオンラインゲームでこのRMTは禁止されています。希少アイテムが不当に高額になったり、子供が巻き込まれたり、マネーロンダリングに利用される恐れがあるためです。

しかし、SecondLifeでは、実際の世界と同じように経済を作ってみるという目的があるため、RMTを導入しています。その結果、土地取引で100万ドルの財産を築いた人まで現れました。この成功例が起爆剤となり、「こんなもの見たことがない!」、「このまま行けば、どんな世界が創造されるのだろうか?」と人々の好奇心がSecondLifeに集まり、話題はアメリカ以外の国にも広まりました。

日本でもブームになり、そしてオワコンに

日本でも、2005年頃からSecondLifeの話題が紹介されるようになり、とくにビジネスユーザーから注目されました。そしてトヨタや慶応義塾大学といった有名企業・有名大学などまで、SecondLife内に支店やキャンパスを作り、なんだかとても「未来的な」世界が構築されていったのです。2006年にはメディアによる過熱報道で、ブームが最高潮に達しました。

しかし、所詮ブームはブーム。その後、ほとんど話題にならなくなり、今では人々の記憶から忘れ去られています。中心言語が英語であることや、アバターがカワイイものではなく、リアルでゴッツイものだったため、日本人には不向きだったのでしょう。

近年のVRブームにも密接

それでも、SecondLifeが目指していることは、意義深いものであると思います。事実、今でも、海外では変わらず多くのコミュニティが活動を続けています。ただ、ネットビジネスとして利用する人はごく少数で、多くの人は趣味でつながるコミュニケーションツールとして利用しています。この点は、リンデンラボ社が当初思い描いたものとは異なるかもしれません。いずれにしても、栄枯盛衰の激しいIT業界で10年以上も続いていることは驚異的といえます。

また、近年はなんといっても仮想現実「ヴァーチャル・リアリティ」(VR)の研究開発がブームになっています。このムーブメントにSecondLifeが無縁であるはずがありません。例えば、SecondLifeでも世界のVRアトラクションで使用されているヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の使用を推奨しています。これを使えば、まるでヴァーチャル空間に入ったかのように感じます。自宅のPCからこんなことができてしまうのですから、凄い進化です。興味が出た人は、トライしてみてはいかがでしょうか。