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岡山の「アイアットOEC」がIBM Bluemixで社内ハッカソンに挑戦

岡山市の百貨店「天満屋」そのグループ企業「岡山情報処理センター」から2004年に設立され、NEC製品などの販売・保守を中心としたシステム営業、データセンター・ASP・SaaS事業、アウトソーシング事業、介護福祉ソリューションなどを展開している、株式会社アイアットOEC。2015年10月から11月にかけてIBM Bluemixを使って、社内でアイデアソン、ハッカソンを開催した。取締役 ASP・SaaSグループゼネラル マネージャーの高杉賢治氏に、ハッカソン開催の背景や取り組みを通して発見したことなどについて話を聞いた。

株式会社アイアットOEC 取締役 ASP・SaaSグループゼネラル マネージャー 高杉賢治氏

最初はどんなものなのか分からなかった「アイデアソン」とか「ハッカソン」。


どのようなきっかけ、経緯で社内ハッカソンの開催となったのでしょうか?

様々なバックグラウンドを持つものが集まって、限られた時間のなかでアイデアを出し合うこと、クオリティーのことよりも「まずは作ってみる」という態度で開発してみること、そういった「アデイアソン」や「ハッカソン」の取り組み自体の経験が我々にはなかったです。

IBMのアライアンス事業の担当者から、IBMでのスマーター・シティーでの取り組みや銀行とモバイルアプリの開発成果などをうかがっているうちに「これはうちでもやってみたほうがいい!」と感じまして、社内に上申し、具体的に進めていくこととなりました。経営層を始めとして、誰も反対する人はいませんでした。我々の経営方針には「これからの世の中のクラウド化の流れを読み、その中でビジネスを推進していくこと」はすでに表現されていたこともありますし、一方で、具体的なアクションとして会社としての取り組みを明確にしていく必要性も感じていたからだと思います。

なぜIBM Bluemixを使ってみることになったのでしょうか?

これまでに何度か見聞きしてきた「クラウド基盤」というものは概念的なものが多かったように思います。説明を聞いて「じゃあ、持ってきてください」とお願いしても、なかなかビジネスとして前に進んでいかないという経験がありました。それに対して、Bluemixは「はい!クラウド上にあるこれです!アクセスしてみたら、これだけのサービスがあるので、これを組み合わせて作っていきましょう」とIBMの担当者がすぐに見せてくれました。「目の前にある」「すぐに触って作ってみることができる」というところが非常に大きな違いだと感じました。
そして、IBMのエコシステム・デベロップメントの担当者によるBluemixのハンズオン・セッションとアイデアソンとハッカソンをセットにした日程で開催してみようということになりました。

どのようなやり方でハッカソンを進めたのでしょうか?

4名構成の4チームを基本として、オブザーバーなど含めて20名強が参加しました。各チームには何かしらの開発経験のあるものが1名ずつ入るようにしました。それ以外は、システム開発の経験はないもので、普段はオペレーターなどの業務に従事するものでした。

今回設定したテーマは、我々が岡山だけでなく日本全国やOEM展開もしているSaaS事業「WaWaOffice」シリーズに(将来的な意味も含めて)連携したらよさそうなこと、そして、社内での日常つまり会社生活を便利にできること、というテーマを設定しました。

Bluemixのハンズオン、アイデアソンそしてハッカソンの最初のパートを丸1日で実施して、その後、各チームが継続して開発作業を進め、約1ヶ月後にアイデアとできあがったアプリの経営陣を前にして発表するというスケジュールで進めました。

どうしてこんな短期間でこのレベルのものができたのか、経営陣も驚く

ハッカソンの成果についてうかがいます。どのようなアプリができたのか一部ご紹介ください。

社員各自が記載しているToDoアイテムを共有化してさらにそれを進捗状況の把握に活用できるアプリや、問い合わせ内容を自動集計してヘルプ作成を自動化するものなど、普段の業務の改善にそのままつながるようなアイデアがでて、アプリの形にすることができました。

最終的に優勝したのは、「はらぺこチーム」というチームによる「お弁当注文システム」というものです。これは、会社でお弁当を注文している人やその取りまとめをしてお弁当屋さんに発注している人のためのシステムで、そもそもクラウドで開発しているのでアクセスに関しては何も問題がなく、まさに「社内での日常を便利にする」アプリでした。しかも、カレンダー表示からの注文やお弁当内容の表示、そしてリアルタイムや所属チームごとの集計確認など、非常にインターフェイスも使いやすく機能性も高いものでしたので、「どうしてこんな短期間でこのレベルのものができたのか」と経営陣も驚いていました。

このような小さな機能追加とサービスの更新を「WaWaOffice」シリーズのお客様に実際に提供していくことができれば、サービスの継続利用を推進するうえでもすばらしいことだと思いました。
<「はらぺこチーム」のまとめメモ>

<「はらぺこチーム」システムの全体構成>
<「はらぺこチーム」のお弁当注文アプリ>

当初私は「いくらIBMの方が「簡単だ」と言っていても、Bluemixというクラウド上での開発という新しい環境をメンバーたちが使いこなせるのだろうか」ということを心配していました。しかし、チームのもの、特に開発経験のあるものに聞いてみると「これ(Bluemix)を使えば工数は10分の1ぐらいになりますよ」という答えが返ってきました。開発者の反応が非常によかったことがうれしかったですね。

今回のハッカソンの取り組みを通して気づいた点などがありましたら、お話しください。

まず、社員に対して新しい発見があったこと、それはとても刺激的な体験でした。アイデアソンの結果からハッカソンに至るなかで、企画内容をパワーポイントでうまくまとめられる人がいたり、アイコン作りにセンスを発揮する人がいたりする場面がありました。こういったことは、普段の業務の範囲内だけでは知ることが難しかったかもしれません。人材育成などの経営視点でも今回の社内ハッカソンの取り組みは非常に意義が高いと感じました。

また、「Bluemixの上で開発する」というある意味「縛り」にもなる条件が、アイデアや手法が発散しすぎずることを防ぎ、今回はうまく共通基盤として機能したのではないかと思います。

Bluemixについては、当社が普段アプリケーション開発で利用しているプログラム言語やデータベース以外にも数多くのAPIやサービスがサポートされていました。当社がこれから新しい技術に取り組む際の「最初の実験環境」や社員教育のための環境としてもBluemixを活用してみるのは有効ではないかと思っています。

当社のような地域SIerは、基本的に地域のビジネスに根付いていますが、「何年に1回の地域の大きな案件」にだけ依存していくようなやり方は続くわけがありません。アプリケーションやサービスの開発手法と市場投入のやり方を「クラウド」に対応していくことで、安定した新しいビジネス構造を構築していくことができるのではないかと考えています。私のグループの今年のテーマは「チャレンジ&ドリーム」です(笑)。そのような新しいチャレンジを進めるために、当社もBluemixに本格的に取り組んでみようと思います。

<参考情報>
株式会社アイアットOECの「WaWaOffice」シリーズについてはこちら
IBM Bluemixについてはこちら