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生駒祐一氏 インタビュー


ビッグデータやIoTは、ビジネスの新たな可能性を切り拓いたと同時に、社会全体にもさまざまな利益をもたらすテクノロジーとして広い分野で大きな期待を集めている。そうした中、これまで誰も目をつけてこなかった分野にビッグデータのテクノロジーを導入することで、社会に貢献したいと考える起業家やベンチャー企業が次々と現れ、新しいビジネスモデルや需要を作り出している。宮崎県でIT技術を駆使した農業サービスを展開するテラスマイル株式会社のCEO、生駒祐一氏もそんな志を持つ起業家の1人だ。

生駒祐一氏プロフィール

テラスマイル株式会社 代表取締役
1977年生まれ、宮崎県宮崎市在住。
2010年グロービス経営大学院(社会人大学院)経営専攻(経営学修士)
2012年孫正義後継者育成プログラム ソフトバンクアカデミア入学(外部生)
大学(工学部応用化学科)卒業後、(株)シーイーシーにて 13年間、医療、FAの新規事業を担当。11年から3年間、宮崎の大規模農園(宮崎太陽農園 ミニトマト 3ha)の立上げ・運営に携わる。
2014年4月、農 ICT ベンチャー テラスマイル(株)を創業。

terasuma.jp
youtube.com/watch?v=XZYG00HbdAI
start.miyazaki.jp
softbank.jp/corp/special/academia/

※当記事は、2015年6月時点の情報をもとに作成しております。

科学的な農業経営を世の中に広く普及させたい


テラスマイル株式会社(以下、テラスマイル)は、2014年4月に生駒氏が宮崎県宮崎市で立ち上げたベンチャー企業だ。「アグリ・データマネジメントで次世代の農業経営者を輩出する」ことを標榜し、農業経営と地域活性化のためにIT技術を駆使した次世代農家向けのアプリやコンサルティングサービスを提供している。もともと東京の大手SI企業に勤めていた同氏が、宮崎で農業ベンチャーを立ち上げるに至った背景について聞いてみた。

「若い頃から漠然と町作りに関心があったのですが、グロービス経営大学院でMBAを取得したことをきっかけに社会参画意識に目覚めて、仕事の合間にボランティアで地域振興プロジェクトに参加するようになりました。さらに2010年に、勤めていたSI会社が宮崎で『IT技術を駆使したトマト農園運営』のプロジェクトを立ち上げたのです。“地域振興や町作りを、そのまま仕事にできる。これは大きなチャンスだ!”。そう考えて、ぜひと手を挙げて参加しました」

こうして、農業を通じた地域振興や町作りの理想を胸に、意気軒昂と宮崎のトマト農園現場に赴いた生駒氏。しかし、現実はそう甘くはなかった。

「IT云々以前に、農園の経営や組織の根本的な部分がまったく機能していませんでした。そこでまずは、大学院で学んだ経営の知識をベースに、農園の組織や経営を立て直すところから始めなくてはいけませんでした」

生駒氏自身は当時、農業に関してはまったくの素人だった。そこで赴任前に国会図書館にこもり、農業に関する書籍や資料を徹底的に読み込んだ。農園に赴いてからも、毎日早朝から深夜まで、現場でトマト栽培の細かなデータをひらすら収集して回った。先の見えない泥臭い仕事だったが、同氏には確信めいたものがあったという。

「仕組みがまったくない中で農園の経営が低迷していたのですが、逆に言えば仕組みさえきちんと確立できれば勝算はあると確信していました。そこで参考にしたのが...