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SaaSは普及が進むに伴い、ほかのクラウドとのシームレスな連携など解決すべき課題も多い。サービスのコモディティ化とは裏腹に、鳥瞰的にその利用をコンサルティングしてくれるケイパビリティをもった企業のサポートが必須となる時代が到来しているが、日本IBMは2016年に買収したクラウド・コンサルティング、および実装サービス分野で1,200社以上の導入実績を持つBluewolfのノウハウを利用して、国内でのCRMビジネスの拡大をはかる旨を発表し話題になっている。

BluewolfはSalesforceのトップパートナーとして欧米では知名度の高い存在だが、日本ではまったく実績がない。そこで、IBMがすでに市場確立している業界/業務ノウハウや、オンプレミス、マルチクラウド環境の統合ノウハウを活用することで、企業内CRMや構築済みクラウド型CRM、オンプレミスの企業内システム、IBM Cloud上のソリューションと連携したハイブリッドクラウドといった、高いレベルの国内クライアントニーズに適合したサービスを提供することを目指すというのだ。


BluewolfはSalesforceのトップパートナーとして有名な存在

Bluewolfは2000年に設立された会社で、足元ではSalesforceのグローバルレベルでのトップパートナーのひとつとして知られている。同社のホームページによると、すでに米国、ヨーロッパ、オーストラリアの各国に12のグローバル・オフィスと、500人以上の従業員を擁しており、ヘルスケア、製造、金融などの業界を中心に、1,200社以上の導入実績を持つという。

SaaS、とりわけCRMは単体でコモディティ化が進む存在と思われがちである。ほかのクラウドとのシームレスな連携や、セキュリティ上の問題の解決などを考えると、実装の要件は逆に高まりを見せており、Salesforceの実装についてもBluewolfが大きな役割を担うようになっている。

1,110億ドルの市場規模と予測されるSalesforceのプロフェッショナル・サービス業界におけるミッドマーケット市場、ならびにエンタープライズ市場双方で独自の地位を築くこととして、IBMに買収されたBluewolfは、日本国内でもそのケイパビリティの高さをクライアントに提供していくことになるだろう。

7月から国内体制をスタート

実際に日本IBMでは、2017年7月からBluewolf専門チームを100人弱の体制でスタートする。
データサイエンティストやセールスフォース認定コンサルタント、ソリューションアーキテクト、エンジニアなどで構成されたメンバーは、Bluewolfの知見やスキルを統合し、Salesforce導入に特化したコンサルティングサービスを提供するという。日本IBMでは、グローバルビジネスサービス事業本部やBluewolfの海外勢を結集することにより、2020年には1,000人規模の体制を構築することを目指しているそうだ。

CRMの領域でのAI活用の飛躍的進展に期待

Bluewolfが注目されるのは、単にCRMの実装だけではなくCRM領域において、いかにAIを活用するかが大きな目標となっている点だ。いよいよCRMの世界にも、AIの積極的活用による効率化と最適化の波が押しよせようとしている。

BluewolfはSalesforceとの戦略的パートナーシップにより、ソリューションに深みを実現することが可能。さらにWatsonとEinsteinの双方を活用することで、価値の高い顧客体験を提供できるというのだ。国内では90年代の後半からCRMの導入が進み、先行導入企業ではCRMの世界はすでにコモディティ化してしまっているとの見方も強かったが、次世代のCRMアクティビティとしてこの世界にもAIの実装が始まるというのは非常に期待できる。

オンプレミスでのSIに長年フォーカスしてきた既存のビジネスコンサルティングファームや、IT企業のコンサルティング部門にとっては、いかに顧客のニーズに合わせながらクラウド領域において、適格なコンサルティングと実装を提供するかが大きな課題になっている。だが、今回のこうした有機的なM&Aとアライアンスの実現は、インオーガニックに組織と知見を積み上げていく大きな力となることが期待される。

<参考・参照元>※※リンク先英文記事
IBM Japan and Bluewolf Launch New Salesforce Practice