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NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯電話大手3社は2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて、都心など一部で第5世代超高速無線通信「5G」の商業利用を開始し、その後エリアを拡大する予定としている。また、2023年にはNTTドコモが全国展開する見通しを表明した。5Gは足元の4Gに比べて実効速度が最大100倍程度になり、本格的なIoT社会の通信インフラとなることも期待されている。この普及が今後大きく注目されそうな状況だ。


5Gでなにが変わることになるのか?

スマートフォンでSNSを利用することや、動画・音楽を楽しむ程度であれば現状の4Gの環境で十分となっているが、今後IoTが急速に進み社会インフラがIoTベースの世の中になるためには、そのトラフィックの急増に対応することが求められ、IoT社会の実現には5G環境が必要不可欠なものとなる。今想定されているだけでも、次のような大幅改善が見込まれることになりそうだ。

・自動運転車
IoTの最大のインフラと目される自動運転車の領域では、5Gの導入でクルマ同士や信号機が瞬時に相互通信を行うことで確実に事故率を低下させることが可能になる。

・産業用IoT
5Gの導入で1平方キロメートルあたり100万台の端末との同時接続が可能となり、5Gは産業用IoT普及の鍵となるサービスになることが予想される。

・インフラの遠隔管理
IoTを利用したインフラの遠隔管理の分野や産業用ドローンの世界でも5Gの利用が進み、保守やメンテナンスの領域ではより細かい制御を実現可能となる。

・遠隔医療
高齢化社会の進展で、遠隔医療の診断や手術といったもののニーズが今後さらに高まりを見せるとされている。この領域でも、5Gの導入は大きな利用促進となることが期待される。

そのほかにも、8K映像など高精細で情報量の多い映像の配信も5Gの導入で現実化することになり、これまでの携帯電話の通信から飛躍的に進化したものとなることが予想されている。

現在の先行開発国は米国、日本、韓国

現在5Gのサービス導入に向けて、世界各国で熾烈な開発競争が繰り広げられているが、そのなかでも米国、日本、韓国は非常に積極的な状況にある。特に日本と韓国は、東京オリンピック・パラリンピック、平昌冬季オリンピックの開催が近づいていることから、そのタイミングになんとか一部でもサービスインをスタートさせたいと強い意気込みをもっている。

この5Gは、インフラの投資にも大きな資金を必要とすることは間違いないが、IoTビジネスの要として早期にこのインフラがスタートできれば現実的なIoTビジネスが国内でも一気に花開くこととなるため、スケジュール通りの開通が待たれる。IoTとAIの領域に関しては米国が大きくリードしており、本邦勢の遅れが目立ち始めているが、実際に通信インフラが一気に整備されることになれば、IoTを利用した事業もナショナルビジネスとして成立するため、このサービスの確実な導入は国内のIoTビジネスの拡大に非常に大きな影響をもつことになる。

5G標準化にあたってはドコモ主導

新たな通信インフラの導入にあたっては、これまでも何度となく世界的に標準化のつばぜり合いがおき、日本はとかく不利な立場におかれるのが常となっていた。だが、今回はNTTドコモが国際標準化団体「3GPP」の会議において、もっとも参加する企業が多い5Gの物理レイヤーに関する議論を行うグループの議長を務めており、このフォーマットが世界標準としてローンチしていく可能性が極めて高くなっている。

特に2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、先行利用が開始されることになれば世界的なIoTビジネスにおけるイニシアチブをとる絶好の機会にもなる。ぜひともNTTドコモ主導で標準化を獲得できるようにがんばってほしいところだ。