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AWSは、8月に開催された同社の年次イベントでもあるAWS Summitにおいて二つの新しいサービスを発表している。これにより今後AWSが目指す方向性も明確に示唆されるようになってきている。
今回発表されたものは大きく分けて2つとなる。ひとつはストリーミングデータ分析用のAmazon Kinesis Analyticsを導入したことと、もうひとつはロードバランスサービスであるApplication Load Balancerを発表したことだ。


Amazon Kinesis Analyticsとは

Amazon Kinesis Analyticsは、開発者が使い慣れたSQLを使い、ストリーミングデータの分析を可能にするマネージドサービスである。プレスリリースによれば、ストリーミングデータに対して SQL クエリを継続的に実行し、データが届くと同時にフィルタリング、変換、および集約できるようになるのが大きな特徴といえる。インフラストラクチャで時間を無駄にするのではなく、データの処理とそこからのビジネス価値の抽出に注力することができるのは利用者にとって魅力的なメリットとなる。強力なエンドツーエンドのストリームプロセスパイプラインを 5分で構築可能で、SQL クエリより複雑なものを作成する必要がないため、短時間で簡単に利用可能にしている。
Kinesis Analytics のクエリをストリーミングデータに対して実行すると、クエリは長時間実行され、新しいレコード、監視、またはログエントリが届くと同時に、データは毎秒何度も変化する。レコードが届くと同時に処理する、持続的なクエリを構築することが可能となる。
このAmazon Kinesis Analyticsは、米国の東・西リージョンおよびアイルランド・リージョンで利用可能で、今後、他のリージョンにも拡大する予定とされており、既に日本語での説明ブログも用意されており、日本でのローンチもそう遠い将来の話ではないようだ。

AWS Application Load balancerについて

AWSでは2009年にElastic Load Balancing を発表しているが、今回その新たなバランサーとして発表したのがAWS Application Load balancerとなる。従来のロードバランサーが仮想マシンに対して処理を振り分けるのに対して、Application Load Balancerはコンテンツベースで動作する。これにより、これまでのロードバランサーに比べて、スピードが速いだけでなく、コストも削減できるのが大きな強みとなる。このバランサーはHTTPヘッダーにアクセスし、リクエストを異なるバックエンドにルーティングすることができる。これによりリクエストをルーティングすることで、複数のマイクロサービスをそれぞれ独立して実行しスケールさせることを可能としている。
またAWSのコンテナサービス「Amazon EC2 Container Service (ECS)」と組み合わせることも可能としている。多くのAWS顧客はすでにマイクロサービスをコンテナ化しこのコンテナサービス上で動かしているが、これにより1つのEC2インスタンス上で1つ以上のサービスを実行することができるようになる。より詳細なポートレベルのヘルスチェックを実施できるのも大きな魅力となる。

2つのサービスインから見えてくるAWSの方向性

クラウドサービスの中でももっとも利用が進んでいるAWSだが、今回のサービスの追加はより利用者目線での使いやすさを追求していることが容易に理解できる。アナリティクスの充実は顧客視点でのクラウドサービスにとっては必要不可欠のものとなっており、とくにストリーミングデータの分析を簡単に行えるようにしている点は注目される。また従前からのインフラとしての効率重視からアプリ開発重視へと視点が移行してきているのも今回のサービスで明確になってきている。AWSは仮想マシンからまずはコンテナへと移行させ、さらにAWS Lambadaの導入により、さらにシンプルなコード実行サービスを利用できるようにすることで全体としてより単純で簡単に利用できるようにシフトしようとしていることがはっきりとわかる。
もはやAWSは特別な知見をもたないユーザーでも無理なく高いレベルで利用をすることができるようになってきていることが実感できる内容だ。