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現代ニュースの重要キーワードになっているIoT(モノのインターネット)。これまでは「モノ」の方にのみ注目が集まり、スマホと連動した機器が矢継ぎ早にリリースされてきました。ですが、ここに来てようやく「インターネット」の方にも動きが出てきています。真の意味でのIoT時代が到来するでしょうか。

さくらインターネットが「さくらのIoT Platform」開始を発表

さくらインターネットは2月8日に、開発中のIoTプラットフォームサービス「さくらのIoT Platform」の概要について発表しました。4月から始まるアルファテストへの参加パートナー募集を開始。9月からのベータテストを経て、2016年度中の正式提供開始を予定しています。

IoTプラットフォームサービスについて詳しく述べる前に、さくらインターネットという会社について少し説明します。同社は1996年に創業。ちょうどWindows95が登場し、インターネットの普及が本格化し始めた時代のことです。このインターネット黎明期からホスティングサーバ事業を展開し、今では国内最大手に成長しました。

2005年に東証マザーズに上場、2015年に東証一部に上場しています。そして現在、同社の株価が大きな注目を集めているのです。「さくらクラウドのブロックチェーン実験環境提供でさくらインターネット株急騰」でも触れていますが、同社では「さくらのクラウド」というクラウドサービスも展開しています。加えて1月からは、このクラウド上でテックビューロ社のブロックチェーン技術を使った「mijinクラウドチェーンβ」の提供も開始。このブロックチェーン技術が、FinTech関係者から大きな注目を集め、年始に株価が急騰したのです。1月5日までの株価上昇率(11月末終値比)は、なんと260%(3.6倍)の値上がりを見せました。

そんな同社がさらにIoTプラットフォームサービスまで展開することになったのです。これも話題を集めることは必至でしょう。このサービスでは、コネクテッドデバイスからデータアクセスまでのワンストップサービスを提供します。

IoTというのは、機器の開発とネットワークサービスの展開を同時に考える必要があるため、多くの企業が足踏みしている状態。ですから、面倒なことは全部同社のサービスに任せて、付加価値の高いデバイスやサービス開発に専念できるのは、とても助かることでしょう。

経済産業省が、IoT実現のためのOS育成に乗り出す

さくらインターネットの動きだけでも、IoTにとっては大きなトピックスなのに、同様の動きが日本政府の方でも見られました。経済産業省が製造現場でIoTを実現するための基本ソフト(OS)育成に乗り出すというのです。国主導の施策は、ともすれば珍妙な方向へ行く心配もありますが、実現すれば画期的なことです。

現在、IoT機器の分野で決まったOSはありません。そのため、各メーカー独自のシステムで開発されています。ですが、もしOSが実現したら、異なるメーカー、異なる機器同士でもデータを共有し、連携しやすくなります。さらに経産省では、このOSを統合業務パッケージ(ERP)などと連携させる方針。工場の生産性向上にとどまらず、生産現場の情報を経営情報やマーケティング情報と直結する仕組みを目指すとしています。

2016年度内に始まる「スマート工場」の実証事業や、官民連携組織の「IoT推進ラボ」などを通じ、工場が異なっても共通する情報は何かを選びながら、通信規格などを標準化していく方針。

現在、ドイツのシーメンスやSAP、アメリカのゼネラル・エレクトリックなどが自社製OSの普及を目指して世界展開を行おうとしています。これらがグローバルスタンダードになってしまうと、製造業の付加価値が外資系企業に流れることを経産省は懸念しており、それがOS展開の背景になっています。日本の強みに沿ったOSを国主導で普及できるか、注目したいところです。