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“自分が本当に住みたい「家」を作る3日間”をテーマに開催される、CHANGE-MAKERS主催のハッカソン。2015年11月25日のアイデアソンに続いて、12月5日・6日の両日、プロトタイピングが実施されました。最終日Day3の6日には開発フィニッシュに引き続いて、審査、表彰が行われました。Day3の模様をレポートします。
>>Day1 (2005年11月25日)のアイデアソンのレポートも公開中

スマホでコントロールできる鍵にはじまり、家電や照明、家庭用ロボット、これらをつなげるプラットホームなど、続々とプロダクトやサービスが登場する「スマートホーム産業」。本当に欲しいものがそこにあるか・・・?

「スマート」じゃなくても、本当に欲しいと思える「エクストリーム」なものを、集まった仲間とともにプロトタイピングしたい。そういった志をもった猛者たちが腕を振るう現場は、電子部品の聖地にもほど近いDMM.make AKIBAです。

家庭用品が不思議なハッカソンの雰囲気を演出する

最終日の会場に、参加者が集まってきます。前日に引き続き、4~6人掛けのテーブルをチームごとに囲みます。総勢6チーム。初日の作業でプロトタイピングの形はある程度できているチームも多く、プログラミングを含む動きの調整などを行っています。サウンドや音声合成などを利用するチームも多いため、会場はなかなかにぎやかです。参加者の笑い声も響きます。ノートPCに向かってコーディングしているときは基本無言ですが、モノを動かすテストを開始するチームも出てきて、動きや音や光に、他チームも振り返り、驚きの声があがります。


アイデアソンでも人気だったコロコロを使用するチームが多いですが、タッパやクレラップ、アルミホイルなど、今回提供された家庭用品も随所に使われているようです。ふつうは、電子部品やプラスチック部品の割合が高いハッカソンですが、今回は作業テーブルの上もちょっと雰囲気が違っています。

審査は2ステップ。実際に触った後にチームプレゼンを聞く

さて、各チームの開発も終わり、いよいよ審査タイムです。審査委員は株式会社クラシコム代表取締役の青木耕平氏、株式会社 HEART CATCH CEO / Producerの西村真里子氏、明治大学総合数理学部先端メデイアサイエンス学科 専任講師の渡邊恵太氏、DMM.make AKIBAエヴァンジェリストの岡島康憲氏の4名です。

審査は2ステップになっていて、最初の1時間は審査員がばらばらに各チームのテーブルを回って解説を受け、内容を把握します。このとき、実際に触って動かしてみることで、着想や仕組みについての質問が湧いてきて、それをチームの人に聞いてみる審査員が多かったです。

さあ、それではプレゼン風景を交えながら、6つのHACKを紹介しましょう。
トップバッターはチームANKOの「安全コンセント ANCOCHAN」です。ぬいぐるみがランドセルのように背負ったタッパの中にコンセント機能を納め、スマホからON/OFFが可能になります。



次は問題作、チームコロコロ革命による「コロコロ革命」。コロコロで掃除すると、なんとアニメの萌え声が流れます。転がすスピードで声の速度も変わります。また、ジャイロを搭載しているので逆回転で声を流すことも可能。パッケージングの完成度は高く、普通のコロコロにしか見えません。



続いて、チームわかさによる「B’zクッション」。コロコロの柄を傾けると、アルミホイルとクレラップで通電状態に切り替え、B’zの音楽を流し、ぬいぐるみのクマが体を揺らすという、IoTで家を便利にというより、家を自分好みにしてしまうHACKでした。技術的にはMIDI接続の利用がポイントだそうです。



チームFrigeAirによる「中身のわかる冷蔵庫?」。冷蔵庫内に照度センサーを仕掛け、扉が開くと庫内を撮影、Wi-FiのSDカードのAPIを使って、写真を自動的にスマホにメールします。写真が時系列で蓄積されるため、冷蔵庫の最新の状態がわかり、足りないものの買い忘れやダブり買いを防止できます。



チームでんきがかりの「寝落ちBlocker」は、腕輪型のデバイスで寝落ちしたかどうかを判定し、15分後に警戒音とランプの点滅で起こしてくれます。会場内の32個のランプをプログラムで個別に調節する労作でした。ウェアラブルデバイスmyThingsの睡眠判定時間15分を逆手にとって、15分間の適度な睡眠をとれるようにした疲労回復グッズでもあるところがポイントです。



最後はチームコロコロ団による「extremeコロコロ」。掃除を楽しくすることがテーマです。絨毯の裏にNFCタグを貼り付け、コロコロとスマホを組み合わせた掃除器具で、まだ掃除されていないところをコロコロすると、チャリンチャリンとお金の音がします。NFCタグから読み取ったデータをスマホがIBM Bluemixに飛ばし、そこからPCにフィードバックして音を鳴らすのですが、これなら子供も喜んでお手伝いをしてくれそうだし、お掃除し残す場所もなくなりますね。



大賞は実力派。盛りだくさんなスポンサー賞

大賞発表の前に、スポンサー賞の発表です。スポンサー同士は相談することなく事前に賞状にチーム名を書いていたので、賞品なしのチームも出るかもしれません。と思ったのですが、杞憂でした。ふたを開けると、最初に発表されたcloudpack賞をチームANKOが、IBM Bluemix賞はチームコロコロ団、DMM.make AKIBA賞はチームFrigeAir、ニトムズ賞がチームコロコロ革命、そしてチームわかさはクレハ賞とメーカーズハブ賞のダブル受賞、チームでんきがかりはなんとマクニカ賞、ソフトバンクコマース&サービス賞、ZettaLinx賞の3賞を受賞しました。

スポンサーからの評価コメントで印象的だったのは、コロコロ革命に対するニトムズのプレゼンターのもので、使用すると萌え声を発するコロコロに対し「コロコロは30年間形が変わっていません。見た目が変わらないなかで、コロコロの新しい可能性を見せていただきました」という大変寛大なお言葉でした。

そしていよいよ大賞のCHANGE-MAKER賞の発表。NFCタグとスマホを組み合わせることで新しい建材の可能性を感じさせたコロコロ団の「extremeコロコロ」が受賞しました。賞品のStarWarsグッズを手にご機嫌のコロコロ団のメンバーです。
審査員総評はクラシコムの青木耕平氏から。
「何を軸に評価すべきかで、審査が難航しました。テーマである快適な家を実現することが重要なのか、それとも我々審査員をインスパイアしてくれるようなHACKを評価すべきなのか。最終的には、インスパイアを重視しようという結論になり、床のどこを掃除したかを把握する方法はありますが、スマホとEFCタグを持ってくるという着想には驚かされました。新しい建材を生み出せそうな横展開のビジネス的可能性も評価し、チームコロコロ団の受賞となりました」

その後和やかに全員で写真撮影を行い、懇親会へと移行しました。充実した3Daysを終え、ようやく緊張のほぐれた笑顔が目立ちました。