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最近、山ガールやシニア登山家、外国人登山客などが急増しており、大きな盛り上がりをみせています。同時に遭難事故等が起きる可能性も考えられており、これを防ごうとIoTによる山登りデバイスの開発が始まりました。そして今回ご紹介するのは、山岳救助へのドローン利用です。その最新状況について見て行きます。

山岳捜索は命がけ

登山ブームによる登山者増加に比例して、遭難事故等の急増が懸念されています。

捜索救助をする側にとって大変なのは、危険な個所や広大な山岳地をできるだけ短時間で隈なく探さなければならないことです。このため多くの人員や時間、費用がかかります。加えて、救助隊が二次遭難に巻き込まれるリスクも付きまといます。まさに山岳救助は命がけ。一方、ヘリコプターを使えば安全かつ効率的に捜索できるのですが、運用コストが高くつくというデメリットがあります。

以上のことから、ドローンを活用することで捜索救助の効率化を図り、一人でも多くの遭難者を見つけ出せないかという気運は高まっていました。

山岳捜索救助でドローンを活用した事例

2017年6月17日と18日の2日間、新潟県十日町で行われた遭難者捜索活動においてドローンが活用され、画期的な成果が出されました。捜索対象者は1年以上前にバックカントリーで遭難された登山者で、それをわずか2日間で発見・収容し、ご遺族の元に返すことができたのです。

今回、捜索したのは「日本山岳救助機構合同会社」の依頼を受けた「日本山岳救助隊」と、ドローン技術を提供した株式会社アイ・ロボティクス社。捜索初日は現場状況を把握するために、対象者のスノーボードが発見された付近をドローンで調査。結果的に、付近では何も見つからないことを確認し、地上捜索隊の捜索範囲を限定していきました。
そして2日目。地上捜索隊が山へ入ってすぐに対象者の遺体を発見。初日にドローンの捜索情報を参考にして、地上部隊の捜索地域を絞り込んでいたことが早期発見につながりました。地上部隊が広範囲に捜索を行わずに済んだことは、二次遭難を防ぐうえでも重要な成果といえます。

今後はこうしたドローンを活用した山岳捜索救助の普及が期待されています。実際、日本山岳救助機構合同会社では、東京都山岳連盟と共同で「ドローンによる山岳遭難捜索技術開発報告書」を制作。報告書PDFを同社サイトで発表しており、全国の山岳関係者や捜索関係者にも広げていく考えです。

米NVIDIA、GPSなしでも迷わず進めるドローン開発

置を把握しているのですが、森の中に入ってしまうとGPSが受信できなくなり、迷子になってしまいます。

そんななか、2017年6月に米NVIDIAがGPSなしで森の中を迷わず進めるドローン技術を開発したことを発表しました。同社が開発したのは、既製のドローンに組み込みができるAIモジュール「NVIDIA Jetson TX1」と2台のカメラを搭載したデバイス。さらには、道に沿ったスムーズな飛行を可能にするディープラーニング技術です。


ディープラーニングの学習用データとして、約13キロの細道に沿って撮影した映像を用意。さらに、スイスの研究者チームがスイスアルプスで撮影した映像も利用し、進路を見つける方法のトレーニングを行いました。
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これにより、GPSなしでも周囲の画像を解析しながら自律的に飛行できるようになったのです。この種の技術は同社が初めてではありませんが、「最も長く、最も安定して飛行できるようになった」と述べています。今後は、遭難者の捜索救助に活用されることが期待されています。

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