×
最新の人気コンテンツ情報をまとめた
メールマガジンをお届けします

ページトップへ

世界各国で相次ぐテロ行為。中東やアフリカ諸国、さらにはヨーロッパや東南アジアでも急増しています。日本では今のところ、幸いなことに大きな被害は報告されていませんが、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることもあり、対岸の火事として楽観することはできません。こうした不安な状況のなか、ITを活用したテロ対策に注目が集まっています。

世界が認めるNECの顔認証技術

テロ対策の即戦力として期待されているITのひとつが、「顔認証技術」です。これは膨大な人数からも特定の人物を見つけ出せる技術。なかでもNECの技術は、米国立研究所のテストで精度が世界一と認められたこともあるほど最先端の実績を誇っています。すでに国内外の空港や大規模イベントなどで導入されており、事前登録した人物の顔写真と受付で撮影した入場者の顔を照合し、本人確認の時間を縮めることにひと役買っています。また、要注意人物の顔を登録すれば、入国審査や街角のカメラの映像から人物を見つけだせます。

同社ではこの技術を発展させ、「時空間データ横断プロファイリング」まで実現。これは地域一帯に設置した複数の監視カメラの映像から、特定の時間・場所・動作で現れる人物を分類、検索するシステム。膨大な数の通行人のなかから短時間で同一人物を絞り込むことができ、現場を下見しているテロリストの発見につながると期待されています。

さらにはディープラーニングも活用。これは海外での事例ですが、人工知能(AI)に2人乗りオートバイによるひったくりの動画シーンを繰り返し学習させておくことで、実際に2人乗りオートバイが現れたとき、警察へ通知してひったくりを減らした実績があります。このことから、テロリスト特有の行動をAIに学習させれば、犯行防止につながることが期待されています。

日立製作所、爆発物を扱った人物を見つける技術を開発

テロの標的になりやすいのが、多くの人が集中する空港や駅です。これらで効果を発揮しそうな技術を、日立製作所が開発しました。同社のシステムには、金属探知検査、X線検査、拭き取りタイプの爆発物検査などが導入されています。具体的には、改札でICカードをかざすと手元に温風を吹きかけ、手に付着した微粒子を吸い込み瞬時に分析。これが爆発物の成分と一致すれば、警報を鳴らしてゲートを閉鎖するなどといった仕組みです。

また、防犯カメラを使った画像認識システムとも連動し、テロ犯が人混みに逃げても追跡しやすくする試みも研究されています。

シャープ、自律走行のセキュリティロボットを展開

シャープは、ユニークかつ頼もしいセキュリティロボット「SV-S500」を開発。これは工場や倉庫などの広い敷地内を自律走行し、本体に搭載したカメラで周囲360°を常時撮影、不審者が敷地内へ侵入した際は遠隔監視できるロボットです。2017年6月にアメリカで先行販売し、大手警備会社U.S.Security Associatesに納入されました。

「SV-S500」は、GPSで現在地を把握しながら、あらかじめ設定された巡回ルートを時速約5kmで自律走行します。また、本体前方にはPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラを採用。前後左右あわせて4台の広角カメラを搭載しており、その映像をリアルタイムで監視ルームに送信します。

これにより警備員は監視ルームから敷地内の様子を遠隔監視し、不審者の侵入やフェンスの破損などの異常を確認できるほか、固定監視カメラでは把握しづらい障害物の陰なども確認できるわけです。また、ロボット本体にはスピーカーとマイクが搭載され、監視ルームから不審者に対して問いかけることや、不審者の声を聞き取ることも可能。緊急時にはサイレンを鳴らすこともできます。

同社では今後、警備会社をはじめ工場や倉庫、データセンター、空港、湾岸設備などの広大な敷地を持つ企業や施設へ展開していく予定。警備コストの低減や警備の質の向上につながることはもちろん、テロの脅威を未然に防ぐことにも期待したいところです。


<参考・参照元>
顔認証技術 | NEC R&D
ニュースリリース:2016年9月29日|日立
屋外自律走行監視ロボット<SV-S500>を米国で発売|ニュースリリース|シャープ


こちらもチェック

テロ対策、最先端ITによるセキュリティに期待~国内編(2)
テロ対策、最先端ITによるセキュリティに期待~海外編