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AIを採用人事に利用し、採用関連でフル活用する時代がくるとなると、とうとうAIに人の採用まで決められてしまうのかと結構落胆する応募者も多いと思われるが、実は最新AIを利用した採用人事の中身を追ってみると必ずしもそうではないことがわかってくる。今回はそんなAI採用人事の活用最前線を追ってみた。


エントリーシートをAIが正当に判断

最近ではAIの仕組みが応募者のエントリーシートを判断して、面接前のフィルタリングに活用されるケースが多くなってきている。なかでも俄然注目を浴びているのが 、イングランド・ケンブリッジにあるソフトウェア企業ThisWay Globalが提供するエントリーシートの読み取り技術だ。同社のソリューションでは、人間がもつ特有の認知的バイアスというもの回避したAIが実装されており、性別や人種、年齢等に関連した情報でのフィルタリングを行わない。その代わりに、能力値にかかわる情報だけを収集できる仕組みを提供しはじめている。

人事採用というと、とかく出身校に加え見かけや話し方などにも大きなウエイトが置かれ、本質的な部分での選抜が行われているのかどうか、疑問に思われる企業も見受けられる。しかし、こうしたテクノロジーソリューションを採用のエントリーシート選択に利用することができれば、応募者が不当な、もしくは理不尽な理由で採用からはずされることはなくなるという。

<参考・参照元>Job Advertisement - Workforce Recruitment Platform, Solutions & Services |ThisWay Global

面接にAIロボットを利用するケースも登場は間近

AIの採用への活用は、いよいよロボットによる面接が登場するのも時間の問題となっている。近年では、音声認識技術のエラー率が非常に下がっていることから、しゃべるロボットが面接に登場しても、十分にその能力を発揮することが可能になりつつある。ひとむかし前なら面接にロボットが登場し、質問されるなどというのはある意味馬鹿にされた気分になった応募者も多かったことだろう。だが、足元ではAIスピーカーの普及も進み、日常的にAIの音声とのコミュニケーションに慣れている人が続出中であることも、面接におけるAIロボットの登場リスクをかなり下げているように思われる。

実際に米国企業の調査によれば、応募者の大半がアプリなどを通じたAIとのコミュニケーションのやりとりに心地よさを感じているようで、得体の知れない人物からの圧迫面接などに直面するよりは、AIとのやりとりのほうが応募者にとっても気分のいいものになろうとしているのかもしれない。

応募者にとっては時間短縮という思わぬメリットも

採用人事におけるメリットは、もっぱらそれを導入する企業側にばかりあるように思われがちだが、実は実際に利用してみると応募者にとっても大きなメリットが生じていることがわかる。それは時間短縮というメリットだ。人力による面接のプロセスは最終選考までに長々とした時間を費やすことになり、採用されるかどうかよくわからない会社のためにとてつもない時間を消費することになる。何社受験しても受からない新卒採用に応募する若者たちは、まずこのプロセスでむやみに疲弊してしまうことに耐えられなくなり、自信も失うというきわめて残念な時間を消費することを余儀なくされるだろう。

一方、AIを利用した採用はエントリーシートのフィルタリングからして人が行うのよりも格段に早く、しかもその選別視点が正しいのであれば、採用側も応募者側も無駄な時間を費やすことから解放されることになる。とくに日本のような、人口減少と生産労働人口の減少が顕著で応募者にとって売り手市場となっている場合、余分な時間を使わずに合否が決まるというのはかなり合理的なものになることが期待できる。

不明確な目利き感でやってきた人事担当者は不要になる?

採用人事にAIが実装され大活躍することになると、むしろ残された問題はこれまで明確なクライテリアもないままに、目利き感を発揮して座を築いてきた人事における採用担当者の仕事を奪うのではないか、という点に移りそうだ。

AIのレベルが高まれば高まるほど、存在価値の正当性が失われる人間の人事採用担当者が職を失う可能性は高くなるだろう。AI人事がフルに機能したら、一番いらない人材となるのが人事採用担当者という結果にならないことを祈りたい。