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事業拡大のペースがまったく衰えないAmazon。通販サイト、クラウド、IoT、ドローン、人工知能、物流、スマートホーム、映像制作・配信、リアル店舗販売。当サイトでも同社のさまざまな技術、サービス、事業を紹介してきましたが、その全貌を把握するのは容易ではありません。そして、ここ最近強化しているのが「地方戦略」です。グローバルからローカルまで網羅し、死角がまったく見当たらない同社の「グローカル戦略」を見て行きます。

地方特産品を紹介する「The Wonder 500 Store」をオープン

総合オンラインストアAmazon.co.jpにおいて6月から、海外の消費者向けに日本の優れた地方特産品を紹介・販売する「The Wonder 500 Store」をオープンさせました。ここでは日本各地の伝統工芸や染色・陶芸品などズラリと揃っています。加えて、風呂敷・手ぬぐい、扇子・うちわ、風鈴、浴衣、ランドセルといった、日本の伝統的でユニークな製品を紹介する「Japan Style Store」も同時に開設。

これらのアイテムは、経済産業省が推進するクールジャパンによる地域活性化推進プロジェクト「The Wonder 500 ™」によって認定された地方産品。いわば日本が誇る逸品であり、世界に広げていきたいという想いが込められた品々です。それをAmazonがプロモートしてくれるのですから、心強いの一言に尽きます。また、両サイトとも英語・中国語(簡体字)に対応しているため、海外への浸透力は相当なものでしょう。

日本の地方にはビジネスチャンスが眠っている

とはいえ、もちろんAmazon側にも戦略があってこその展開です。そもそもこの事業は、2016年3月から始まった「Amazon Global」という事業の一環なのです。これは海外の消費者が日本の商品を購入したとき、Amazonが通関手続きを代行して配送してくれるというもの。現在は世界67の国と地域に、書籍やヘルスケア用品、コスメティクス、ベビー用品、キッチン用品など、数100万点の商品を販売できるようにしています。

2017年3月からは、中国人の買い物に欠かせないUnionPay(銀聯カード)にも対応しました。ここ数年、中国では日本製品が大人気。南部鉄器などの伝統工芸品、納豆などの健康食品、フィギュアなどのサブカル製品など、どれも“爆買い”の対象です。「日本の地方にはビジネスチャンスが眠っている」と、もしかしたらAmazonはそう考えて今回の事業展開につなげたのかもしれません。

グローカル戦略とは何か?

これまでのご紹介どおり、Amazonは世界各国で事業を展開しているグローバル企業であると同時に、日本の地方に合わせた事業展開もしています。マーケティング用語では、こうした経営手法を「グローカル戦略」と呼びます。「地球規模の視野で考え、地域視点で行動する(Think globally, act locally)」という考え方です。このグローカル戦略は、ダイナミックさと柔軟さを必要とするわけですから、決して容易なことではありません。それでもAmazonはここ数年、日本の地方に向けたアクションを強めています。やはり、そこにビジネスチャンスがあると感じているのでしょう。

吉本興業と提携し地域活性化を支援

Amazonのもうひとつの地方戦略を見てみましょう。それは吉本興業と提携し、観光客誘致や地域活性化を目的とした番組の制作・配信をするというものです。2016年末から『おもてなしグルメ旅』という新番組が、Amazon有料会員向け動画サービス「プライム・ビデオ」で配信開始。第1弾の舞台は北海道で、道出身のお笑い芸人・タカアンドトシがゲストと道内を旅しながら、観光地やグルメ情報を紹介しました。

Amazonならではの強みは、国内だけでなく海外でも配信されていること。そして、海外の視聴者がAmazon通販サイトから、紹介された商品を購入できることも大きな特徴です。今後は他の地域にも対象を広げ、最終的には全都道府県の番組を作る予定です。地方創生の新しい試みとして注目が高まるのは間違いないでしょう。死角なきAmazonの「グローカル戦略」から目が離せません。