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2017年5月末、「KDDI(au)がIoTに本格参入」というニュースが出ました。競合会社のNTTドコモやソフトバンクがすでにIoTに注力していることを考えると、後発になりますが、やはり同社もポスト・スマートフォン時代に向けてIoTを重視していることがわかります。そして、同社が新しく展開するのがスマートホーム・サービス。今、この分野には多くの動きがあり、市場の成長が期待されています。

NTTドコモとソフトバンクはすでにIoT事業を展開

携帯電話各社はIoTが次に来る波と考え、すでに新事業を開始しています。例えば、NTTドコモではGPS機能を付けた自転車を、広域で乗り捨てできる「自転車シェアリング事業」を展開中。予約・決済もすべてスマートフォンからできる便利さが受けて、都心における新しい移動手段として普及し始めています。

ソフトバンクに至ってはさらにスケールが大きく、IoTによる世界展開を進行中。2016年に英半導体設計大手のARM(アームホールディングス)を巨額買収し、2017年にはおよそ10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立しました。今後は、ビジョン・ファンドを利用してさらなる投資を行い、ARM社のノウハウと技術で、IoT関連機器を世界中で展開していく考えです。

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au、IoTホーム事業に参入

そして、今回auが参入したのは、スマートホーム事業でした。IoTにおいては競合2社よりも後発ですが、スマートホーム分野に国内通信事業者が参入するのは初めてのことになります。

同社が新しく始めるサービスの名は「au HOME」。スマートフォンに加え、センサーやネットワークカメラなどの「au HOMEデバイス」を活用し、外出先でも家族や自宅の状況を把握することや、家電の遠隔操作などが行えるサービスです。まずは「auひかり」の契約者のみに対応し、7月下旬以降からスタート。今後はauひかり以外の利用者にも対応していく方針です。基本料金は月額490円で、au HOMEデバイスの第一弾として「鍵開閉状況センサー 01」が8,800円、ドアや引き出しなどの開閉状態を確認できる「開閉センサー 01」が3,000円、窓・ドア・引き出しの開閉状態を確認できる「マルチセンサー 01」が3,800円、人やペットが動くと反応する「マルチセンサー 02」が5,300円、「ネットワークカメラ 01」が10,800円を予定しています。(いずれも税抜き価格)

au HOMEの狙いについて、KDDIの田中 孝司社長は「スマホの新たな使い方を広げないと、単なる検索やSNSの箱になるので、それだとつまらない」と述べています。実際、スマートフォンは急速に普及したことで、もはや当たり前の存在になりました。このまま、ただスマートフォンを製造・販売しているだけでは行き詰まることは明らかです。IoTによる新しいサービスで、ポスト・スマートフォン時代を生き抜く。今回の参入には、そんな同社の強い決意が感じられます。

IoTのセキュリティを目指したコンソーシアム発足

もうひとつ、2017年3月にIoTおよびスマートホーム分野で大きな動きがありました。積水ハウスを中心に、NTTデータ、大日本印刷、SELTECH、ベンチャーラボ、の5社によって「セキュアIoTアライアンス(SIA)」が発足されたのです。これはIoTを活用していくうえで、懸念が高まっているセキュリティをテーマにしたコンソーシアムであり、積水ハウスが2016年から設立に向けて準備し、IoTに不可欠な半導体やデバイスメーカー、家電、自動車、住宅、工場といった異業種同士が連携する取り組みに発展しました。

IoT製品は常時ネットと接続されているため、個人情報の漏洩、誤作動といった危険と隣り合わせにあります。とくにスマートホームは、プライバシーそのものである家が中心なので、これがアタックされると大きな事件・事故につながる恐れがあります。もしも、監視カメラがハッキングされてしまったら、どうなるでしょうか。プライバシーの侵害、不在時の空き巣侵入といった危険性が懸念されます。そのためスマートホームには、高い安全性が要求されるのです。

今後セキュアIoTアライアンスでは、ソフトウエア、ハードウエア、サービス、ネットワークの各レイヤーにおけるセキュリティ指針などを策定。多くの業界・企業を包括したセキュリティ対策の実現を目指していくとのこと。スマートホーム市場の成長、セキュリティ強化によるIoTそのものの発展に期待したいところです。