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2016年12月、シャープは島根県津和野町と提携し、ある実証実験を開始しました。津和野町といえば、「山陰の小京都」と呼ばれる有名な観光地。しかし今回の事業は観光方面ではなく、IoTやクラウドを活用した高齢者の生活サポートです。迫る「2025年問題」に揺れる現代日本ですが、当サイトではさまざまな新技術がその解決策と成り得るのではないかと考え、多くの記事を紹介してきました。これに関連して、最近はシャープだけでなく、富士通やNTTといった大手企業も各自治体と連携して実証実験を始めています。どのような構想を持っているのか、それらの動きを見ていきます。

シャープが島根県津和野町で実証実験を開始

「シャープ再建のカギはIoT!!」でも触れましたが、同社は身近な機器をIoT化し、一人一人の生活シーン全体に寄り添うスマートライフの実現を目指しています。こういったシャープの計画が、「2025年問題」を代表する高齢化問題の解決に一役買うことが期待されています。そんな中、シャープは島根県津和野町と共同で、高齢者の見守り、買い物や健康的な食生活のサポートを行う実証実験を2016年12月から開始しました。

先述の通り、津和野町は有名な観光地。レトロなSLが走ったり、リフトで景色を楽しめたりと、城下町の風情を残しながらも存分に観光を楽しめる環境があります。最近は海外からも観光客がやってくるほどです。しかし、一方で深刻なのが高齢化問題です。

町内における65歳以上の人口比率は、45.7%(津和野町調べ、2016年9月末現在)で、全国平均27.1%(総務省調べ、2016年6月1日現在)を大きく上回っています。そのため、高齢者が健康的に自立した生活を送ることができるまちづくりは急務となっています。今回の実証実験では、津和野町在住の高齢者50世帯を対象に、シャープの商品やソリューションを活用して以下の3つのサービスを提供し、高齢者の暮らしをサポートしていきます。

まず一つ目は「見守りサービス」。実験協力世帯のテレビの使用状況をクラウドでモニタリングし、その日初めてテレビの電源を入れたときや24時間操作がない場合などに、あらかじめ登録した親族のメールアドレスに状況を通知するサービスです。
二つ目は「買い物支援サービス」。クラウド型WEB会議システム「TeleOffice」を応用し、テレビ画面に映るオペレーターを通じて食材などの注文が簡単に行えるようにします。
そして3つ目が、シャープの話題の製品「ヘルシオホットクック」を高齢者世帯や公民館に配布する「食生活サポートサービス」。この製品は、下ごしらえをした食材と調味料を入れるだけで、水を使わずに簡単に調理が出来る「水なし自動調理鍋」。食材に含まれる水分だけで調理するので、簡単且つ健康的な調理が可能になります。

これらはどの地域でも活用できそうなシステムなので、実証実験の成功と普及に向けた取り組みが期待されます。
<参考・参照元>
島根県津和野町で高齢者支援の実証実験を開始 ニュースリリース|シャープ

NTT西日本と第一興商、熊本県南阿蘇村と提携

その他の大手企業も各自治体と連携し、高齢者対策に力を入れています。NTT西日本と業務用通信カラオケの第一興商は、熊本地震の被災地である南阿蘇村と提携。仮設団地に設けられた集会所で、高齢者の健康づくりを支援する取り組みを進めています。

具体的には、通信回線に接続したテレビを介してインストラクターとともに音楽と体操を楽しめるというもの。この他、血圧計や歩数計などの日々のデータを、テレビ画面でチェックできるようにしています。
<参考・参照元>
シャープ、パナソニック、富士通、第一興商、NTT…自治体と連携、高齢者見守り実証実験活発化(2/1ページ)|産経WEST

パナソニック、IoTを活用した高齢者支援

パナソニックもIoTを活用した高齢者支援に積極的です。同社はセンサーを使って、介護施設の部屋に入居者がいるかどうかなどの状況確認ができるシステムを開発。これにより、各部屋の見回りをする職員の負担を軽減できることが期待されています。介護業界は人手不足が懸念されているだけに、大きな一歩となるでしょう。すでに神奈川県藤沢市の施設などで導入されています。

この他にも富士通やNEC、日立製作所などでも同様の研究開発、提携が進んでいます。IoTの発展とともに高齢者支援も充実する見通しで、「2025年問題」への対策にも期待したいところです。