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ここ数年、「モノのインターネット」を意味するIoTが、世界経済の起爆剤になると期待されてきました。そして、ネットにつながるデバイスも着実に増えています。同時に、IoTの大本命とされる自動車業界では、「コネクテッドカー」や「自動運転車」のニュースがかなり増えてきました。そんな自動車業界で、他業界も巻き込んだ大きな連携の動きが世界中で出ています。

ドイツ自動車業界で進む大きな動き

目立った動きを見せたのは、ドイツの自動車業界でした。ドイツといえば伝統的な自動車大国であると同時に、先進的な「インダストリー4.0」を国策としてIoTやスマート工場を進めている国です

今年の9月、ドイツの高級車メーカーであるアウディ、BMW、ダイムラーの3社は、欧米などの半導体・通信機器大手と組み、企業連合「5Gオートモーティブ・アソシエーション」の設立を発表しました。次世代高速通信である第5世代(5G)の業界標準化を目指しています。「自動運転」の実現には、大量のデータを扱える5Gは必要不可欠とされています。ドイツ勢は他の自動車メーカーに先駆け異業種との連合を形成し、世界的な業界標準を作ろうという考えです。

自動車業界の他には、半導体大手のインテルとクアルコム(アメリカ)、通信機器大手のエリクソン(スウェーデン)、ノキア(フィンランド)、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ、中国)まで参加。各社のノウハウを持ち寄り、5Gの通信技術をベースにしたコネクテッドカー(つながる車)を開発するための情報共有などを行っていきます。

5Gは2020年頃に本格的な普及が始まる見通しで、自動車メーカー各社は2020~2021年に自動運転車を市場投入していく予定です。ドイツ勢3社は競合関係にある一方で、コネクテッドカーなどのIoT分野では、米グーグルなどに対抗する形で協力関係を進めています。

日本の自動車メーカーでも業界を超えた動き

日本の自動車業界でも他業種と連携した展開が始まっています。今年6月、トヨタ自動車とKDDIは、コネクテッドカーの展開を共同で行っていくことを発表しました。国や地域で仕様が異なっている車載通信機を2019年までにグローバルで共通化し、2020年までに日本とアメリカの市場で販売していくとのこと。このとき車載通信機はほぼすべての乗用車に搭載し、さらには仕様を他の自動車メーカーにも開放する予定です。

続いて7月には、本田技研工業(ホンダ)とソフトバンクが共同研究を始めることを発表しました。具体的に言うと、ソフトバンクグループが開発したAI技術「感情エンジン」を、ホンダの自動車に活用し、「感情を持った自動車」を作るというものです。まるでSF映画のような話ですが、自動車に搭載されている各種センサーやカメラなどの情報を元に、運転者の感情を推定し、自ら感情を持って運転者とコミュニケーションを図るというプランです。実現したら、家族のように可愛いがる人が増えそうですね。
参考:人格を持つ車やバイクの開発がスタート

そして9月には、日産自動車が親会社のルノーとともに、コネクテッドカーの開発で米マイクロソフトと提携することを発表しました。開発にはマイクロソフトのクラウドプラットフォームである「Microsoft Azure」を使用。到着予定時刻をメールで友人に知らせたり、運転席に座ったまま手元のパネルにタッチして高速道路の料金所や駐車場で自動精算したり、そんな機能の搭載を目指しています。その他、自動運転ソフトをワイヤレス環境でアップデートしたり、盗難された車両を追跡ソフトで発見したりといったサービスも開発予定。走行データをビッグデータとして収集し、分析することで次の車両開発などに活かすことも視野に入れています。

自動車業界が新時代に突入しようとする意気込みが伝わってきます。すなわち、それはIoTが本格的な発展することを意味します。今後の動向から目が離せません。