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農業にIoTを導入する取り組みが活発になっており、新しいサービスが次々に生まれてきています。なぜ農業にIoTが必要なのか、具体的な事例を交えてご紹介します。


なぜ農業にIoTが必要なのか?<外的要因>

農業を取り巻く外部環境が大きく変化しています。

  • TPP
日本は、2013年アベノミクスの政策の一環として環太平洋パートナーシップ(TPP)に正式に参加し、この協定により5年間に渡り段階的に関税を撤廃していきます。政府は輸出国としての道を選択したことになります。
参考:TPPとは?TPPのメリット・デメリットをわかりやすく解説 - 【とはサーチ】

  • 世界的な食糧難
世界の食の市場規模は2009年の340兆円から2020年の680兆円と倍増、中国、インドを中心としたアジア全体では3倍増と見込まれています。

  • 日本食の需要の高まり
2013年、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定されました。「好きな外国料理」では日本料理が1位に輝き、海外での日本料理店が3年間で倍増するなど、世界的に日本の食材の需要が高まっています。日本の多種多様な食材による味わいと健康面での効果が評価されています。

こうした外的要因を背景として食品の輸出が今後も伸びることが見込まれ、2020年には日本産の農林水産物・食品の輸出総額を1兆円にすることを目指しています。2015年の世界最大の食のイベント「ミラノ国際博覧会」では75億円の費用のうち、50億円を農林水産省と経済産業省が負担するという力の入れようでした。

なぜ農業にIoTが必要なのか?<内的要因>

外部環境がIoT導入を後押ししている一方で、従来から抱えている日本農業の問題があります。

  • 所得の低下
農業所得は1990年と2011年で比較すると半減しています。日本の農業の生産性は世界各国と比較すると低い水準にあります。IoT導入で生産性を上げることで所得の増大が見込めます。

  • 人材不足・高齢化
所得が低いと担い手が少なくなり、高齢化するという悪循環になっています。一般的に農業は力仕事のため、女性や高齢者が携わるには壁がありました。IoTを導入することで力の弱い人でも農作業ができるようになることが期待されています。

  • 耕作放棄地の増加
耕作放棄地は滋賀県と同じ大きさになっています。放置されている土地は人材不足によりやりきることができなかった土地ですが、この土地をIoTを導入することで耕作地としてよみがえらせることができるかもしれません。

農業IoTの取り組みとは?

日本はひとつひとつの農地が狭く、作業効率が良くないという問題が人材不足とあわせて生産性を低下させているとみられています。世界からの需要と日本の生産のバランスが取れていない状況で、所得の増大は急務になっています。そのような状況の中で農業IoTにどのような取り組みがされているのでしょうか。

  • みどりクラウド
みどりクラウドはSIerである株式会社セラクが開発するサービスです。
ビニールハウスに環境を計測するセンサーを置き、そのデータをクラウド経由で確認することができます。気象庁のGPVデータを連携してピンポイント予報で雨や突風などをあらかじめ知ることができ、被害を最小限にとどめることができます。機器のセットアップはセラクがあらかじめ行って配送するので、農家では設置して電源を入れるだけで使えるのも特徴です。
また、他の農家と連携することで、生産性の高い農家のデータと比較することもできます。
静岡県は「次世代施設園芸地域展開促進事業」でみどりクラウドを採用しました。これを契機にビニールハウスの中だけでなく、露地栽培などへの応用も始まっています。

  • ドローン×農業
耕作面積や産出額が日本一である新潟市は、国家戦略特区(農業戦略特区)として指定されています。国家戦略特区とは、規制を突破する事例を作り、展開していく取り組みです。新潟市はNTTドコモや東大発のスタートアップであるベジタリアと協業し、ドローンで撮影することによってさまざまな被害を未然に食い止める取り組みを始めました。点在する水田を見て回るという時間がかかる作業もドローンを使うことで効率化できます。
ドローン×農業、“革新的農業特区”新潟で~ドコモなど4社

このような外部環境や内部で抱えている課題を見ると農業IoT市場の成長性は私たちが思っているよりも大きなものであることがわかります。もしかしたらIoT普及の突破口は農業かもしれません。今後の動向にも注目です。

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