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GoogleがEconomist Intelligence Unit(EIU)に委託して行った、クラウドに関する調査がかなり興味深い内容になっている。
この調査はエコノミスト誌の調査部門であるEIUがGoogleから委託を受けて行ったもの。調査対象となった企業の99%は、何らかの形でクラウドコンピューティングに依存しているものの、クラウドに高い信頼をおいている企業は16%足らず、という結果になったことが公表されている。


クラウドを信頼する企業の業績は改善

今回のEIUの調査では10ヶ国452人の企業経営幹部に対して調査を実施。クラウドの利用状況と、セキュリティ、信頼性、アクセシビリティ、規模に対する姿勢について尋ねている。
この調査で非常に興味深いのは、クラウド依存率が高くしかもクラウドに信頼を置いている企業は、業績面で確実に利益が伸びていることだ。クラウドに対して高い信頼を置いている企業の場合、利益は前年比で9%上伸しているという結果が出ている。逆にクラウドに対して懐疑的な態度をとっている企業は利益の増加率が1%足らずになっている。

この報告書によれば、クラウドを信頼しクイックプラグインで組織を作り上げ、短期間でプロセスの変化を実現させようとする企業が、結果として高い利益の獲得につながっており、一言で言えば企業の事業姿勢ともリンクしているとされている。またクラウドに対して信頼をおいている企業は、利益のみならず企業としての対応の速さや、イノベーションを起こすケイパビリティといった、財務指標以外の部分でもプラスに伸びているということだ。

クラウド利用最大の障壁はセキュリティ

この調査ではクラウドを利用する際の障害についても調べているが、最も大きな阻害要因としてあげられているのがセキュリティの問題だ。回答者の半数近く、実に45%の人々が、クラウド利用増加に当たりセキュリティ面が主な障害の1つだと述べている。また、それに次いで34%がコンプライアンスや規制の問題から導入できないと答えており、さらに26%が既存のオンプレミスシステムとの統合が出来ないことをその理由に挙げている。
この調査結果はクラウドの根本的な問題、つまりコンプライアンスにミートしないスペックであることや既存のオンプレミスシステムとのシームレスな接続・統合利用ができない問題が、依然として解決していないことを示唆している。さらに回答者の20%以上が、クラウドには標準的な利用指標がないこと、必要な機能が利用できないこと、企業で技術的な専門性が欠如していることなどを要因としてあげている。
普及が進んでいるようにみえるクラウドコンピューティングにも、根本的な問題が依然として残っていることがうかがえる。

AWSへの追随を意識するGoogle

このGoogleによる委託調査が面白いのは、調査を実施したのがGoogleのエンタープライズ向け事業部門であるということだ。こうした調査を実施するということは、エンタープライズクラウドビジネスを強く意識していること、ひいてはAmazon Web Services(AWS)への追随を強く感じさせられる。
今回の調査は対象企業をグローバルにセレクトしており、その結果は国内だけを対象とした調査とは多少異なる部分もあると思われる。しかしクラウドを積極的に活用しようとする企業は、事業ベースで推進力の高い組織を有していること、また企業としてのアクティビティにも違いがあることがわかり、そこが非常に興味深い結果である。
またクラウド利用に関する問題点は国内のクライアントが挙げる内容とほぼ同じであり、国を超えて解決していかなければならない問題が依然として根強く残っていることも理解できる。

今回のEIUの調査の詳細はこちらを参照ください。
Trust in cloud technology and business performance Reaping benefits from the cloud(リンク先英文PDF)