×
最新の人気コンテンツ情報をまとめた
メールマガジンをお届けします

ページトップへ
2015年はクラウドAI花盛り。大手IT企業が続々と参入しました。IBMは「Watson」を、AWSは「Amazon Machine Learning」を、MSでは「Azure Machine Learning」をそれぞれ発表しました。2015年には世界最強の囲碁棋士にも勝ち越したGoogle DeepMindの「AlphaGo」が大きな話題となりましたが、Googleも2016年3月に「Cloud Machine Learning」を発表しました。
このようなクラウドAIが続々と登場している背景について見ていきたいと思います。


AIなしでは生き残れない?!

IoTやIoE、IoAが隆盛をきわめ、あらゆるモノやつながりがインターネットに取り込まれている時代となり、企業はそのデータを活かす必要に迫れられています。ドワンゴは人工知能研究所を立ち上げ、ヤフーは「データ&サイエンスソリューション統括本部」を設置して、AI技術の横展開を行い、AI関連の人材確保・育成を強化しています。また、AI関連に強い人材を社内で確保するのではなく、AI関連に強い会社を提携するという動きも出ています。DeNAはロボットベンチャーのZMPと合弁会社を設立し、設立から1年たたないうちに無人タクシーを公道で一般家族を乗せた実証実験を行えるようになりました。AI技術をGPSやミリ波レーダー、カメラと組み合わせてイノベーションを生み出した事例となりました。このように企業が生き残るために、AI技術を活用したイノベーションが期待されています。
東洋経済ONLINE(2016/3/4):無人タクシーが日本の公道を走る日は来るか

AI導入の課題とは

このようにAI技術の活用のニーズが高いにもかかわらず、今までAI技術を活用したサービスが実現されてこなかったのはどのようなことが要因なのでしょうか。

  • データサイエンティストの不足
ひとつにはデータサイエンティストの不足があげられます。AI技術を活用するにはビッグデータが必要ですが、その膨大なデータの中に埋もれている宝を見つけ出す知見を持つ人材が必要となっています。データサイエンティストは統計学などの基本的な知識とツールや最新技術の知見が必要とされている上に、業務部門との対話が必要とされています。会社自体では見つけられていないニーズを見つけるのがデータサイエンティストのミッションとなるため、業務部門のニーズに応えるのではなく、業務部門へ仮説を提案し、業務部門と共同で検証を行わなければならないからです。データサイエンティストの言葉自体、近年作られた新語であり、人材育成が追いついていない状況なのです。

  • 初期コストの重い負担
ビッグデータの蓄積から始めなければなりませんが、大量データを格納し、処理するための基盤の設計や構築が必要でした。AI導入の基盤としてクラウドを採用するとしても、大量データの格納と処理にはサイジングが必要となり、導入にはコストと時間がかかっているのが現状でした。

  • データの蓄積
データの蓄積自体も大きな課題です。成形したデータは自社内にあっても、それ以外のデータについては蓄積していない企業も多く、そういったデータをため込む仕組みづくりから必要な場合もあります。また、データをオープン化して、例えば同業他社とデータを共有化する取り組みも必要となってくるでしょう。経済産業省ではオープンデータを自ら実践していくために、保有するデータを公開するカタログサイト「Open DATA METI」を運営しています。
経済産業省:Open DATA METI

簡単に導入できるクラウドAI

クラウドAIはこうした課題をある程度解決してくれます。生涯学習の朝日カルチャーセンターは、講座のレコメンド機能をMicrosoft Azureと、Azure Machine Learningを採用して約2週間で導入しました。クラウドが分散処理に対応できているため、データの大小かかわらず利用できるようになっており、月額利用料は月1,500円ほど。クラウドAIはアルゴリズムをあらかじめ提供しているため、必ずしもデータサイエンティストを必要としないという点もスモールスタートしたい企業としては嬉しい限りです。
Microsoft(2015/4/22):朝日カルチャーセンターが、日本マイクロソフトの機械学習機能を活用し、講座のレコメンデーションを提供開始

クラウドAIの出現によりAI技術のハードルが下がり、普及を後押しすることが期待されています。次回はベンダーがどのようなクラウドAIを提供しているかをご紹介したいと思います。

こちらもチェック